スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションは、3月29日付けの2024 GTAブルテンNo.013-Tにおいて、4月13〜14日に岡山県の岡山国際サーキットで開催される2024スーパーGT第1戦『OKAYAMA GT 300km RACE』の参加条件を発表した。GT300クラスでは2024年に登場する車種の参加条件が提示されているほか、速度抑制のための追加重量の数値が加えられている。

 スーパーGTでは各レース前に参加条件が提示され、各車両はこれに従った条件で参加しなければならない。共通規定で争われるGT500クラスでは各レースで大きな調整はないが、GT300クラスではGTA-GT300規定車両、GT300マザーシャシーにそれぞれ条件が示されるほか、FIA-GT3車両はSROモータースポーツ・グループとの協定により、SROが各コース特性に従い設定した性能調整が適応される。

 2023年最終戦のものと比較すると、GT300クラスではGTA-GT300、GT300 MC、GT3ともいずれも速度抑制のための追加重量の数値が加えられたのが大きな違いとなる。また今季から登場するフェラーリ296 GT3やアストンマーティン・バンテージAMR GT3、さらにGTA-GT300規定のニッサン・フェアレディZの数値も記載されている。

※太字:2024公式テスト富士からの変更箇所

I. GT500クラス
参加車両については、燃料流量リストリクターは95.0kg/hを装着すること。燃料補給装置給油ホースリストリクター(内径25.0mm)が引き続き適用される。取付位置等については、末項を参照のこと。

II. GT300クラス
GT300
競技車両最低重量エアリストリクター径BoP 重量追加重量(速度抑制策)車両重量備考スバルBRZ1200kgNone+65kg+36kg1301kg過給圧は別表参照レクサスLC500h1250kg29.67mm×2+90kg(ハイブリッド重量含む)+38kg1378kgトヨタ・スープラ1250kg29.67mm×2+53kg+38kg1341kgトヨタGR861250kg29.67mm×2+53kg+38kg1341kgニッサン・フェアレディZ1250kgNone+53kg+50kg1353kg過給圧は別表参照
*1 2024年JAF国内競技車両規則第3章第10条10.3.2に従った燃料補給装置給油リストリクター(内径φ33.0mm)が適用される。
*2 ハイブリッド車両についてはGTAが別途指定するデータを提出しなければならない。
*3 最低地上高はスキッドブロック厚10mm(±2mm)、基準面とスキッドブロックの間にスペーサー15mm を装着とする。
*4 燃料補給装置給油ホースリストリクター(内径φ27.5mm)が適用される。取付位置等については、末項を参照のこと。

GT300マザーシャシー
競技車両最低重量エアリス径1個エアリス径2個BoP 重量追加重量(速度抑制策)車両重量備考トヨタ86 MC1100kg40.00mm x128.29mm x2+75kg+33kg1208kg
*1 2024年JAF国内競技車両規則第3章第10条10.3.2に従った燃料補給装置給油リストリクター(内径φ33.0mm)が適用される。
*2 最低地上高はスキッドブロック厚10mm(±2mm)、基準面とスキッドブロックの間にスペーサー10mmを装着とする。
*3 燃料補給装置給油ホースリストリクター(内径φ27.5mm)が適用される。取付位置等については、末項を参照のこと。
*4 車両に搭載できる燃料の総容量は110L以下とする。

FIA-GT3
競技車両公認番号最低重量BoP追加重量(速度抑制策)車両重量エアリス径最低地上高給油リス備考ホンダ NSX GT3 2022GT3-0471260kg60511371NoneF:66mm/R:66mm34mmアストンマーティンAMRバンテージGT3 EVOGT3-0511265kg40511356NoneF:53mm/R:53mm33mmBMW M4 GT3GT3-0531265kg40511356NoneF:84.5mm/R:83.5mm32mmフェラーリ296 GT3GT3-0561275kg45511371NoneF:80mm/R:83mm31.5mmランボルギーニ・ウラカンGT3 2019GT3-0401230kg803713472x 39mmF:70mm/R:128mm30mm*4ランボルギーニ・ウラカンGT3 EVO2GT3-0541250kg703813581x 51mmF:70mm/R:128mm31mm*5レクサスRC F GT3GT3-0461300kg03913392x 38mmF:90mm/R:280mm34mmメルセデスAMG GT3 2020GT3-0421285kg453913692x 34.5mmF:81mm/R:87mm34mmLambda Min 0.91ニッサンGT-RニスモGT3GT3-0481285kg65521402NoneF:124mm/R:165mm33mm
*1 FIA-GT3はFIA が指定するディメンションに従った形状を有するエアリストリクターを装着しなければならない。
*2 給油リストリクターの形状は、最少内径を除いて、2024年JAF国内競技車両規則第3章第10条10.3.2第3-2図「流量リストリクター」の形状を維持しなければならない。
*3 搭載する追加ウエイトは、2024年国際モータースポーツ競技規則付則J項257A条第204項に従って搭載しなければならない。
*4 クロンテック88K SLを使用する場合の数値を上表は示す。その他のクロンテック製リグを使用する場合、28mmとする。
*5 クロンテック88K SLを使用する場合の数値を上表は示す。その他のクロンテック製リグを使用する場合、29mmとする。

最大過給圧
スバルBRZニッサンフェアレディZホンダNSX GT3ニッサンGT-RニスモGT3BMW M4 GT3アストンマーティンバンテージGT3 EVOフェラーリ296 GT3エンジン回転数[rpm]過給圧レシオ@Lambda過給圧レシオ@Lambda過給圧レシオ@Lambda過給圧レシオ@Lambda過給圧レシオ@Lambda過給圧レシオ@Lambda過給圧レシオ@Lambda40001.88 @0.881.87 @0.881.90 @0.882.33 @1.101.56 @0.911.78 @0.9042502.38 @1.102.06 @0.9045001.85 @0.881.91 @0.881.87 @0.882.44 @1.101.66 @0.912.22 @0.9047503.95 @0.922.47 @1.102.50 @0.9050003.88 @0.921.81 @0.881.93 @0.881.83 @0.882.50 @1.101.73 @0.912.48 @0.9052503.70 @0.922.55 @1.102.46 @0.9055003.49 @0.921.75 @0.881.95 @0.881.77 @0.882.60 @1.101.75 @0.912.43 @0.9057503.31 @0.922.63 @1.102.40 @0.9060003.10 @0.921.72 @0.871.97 @0.881.74 @0.882.67 @1.101.78 @0.912.38 @0.9062502.94 @0.922.71 @1.102.36 @0.9065002.81 @0.921.69 @0.841.98 @0.881.71 @0.882.61 @1.101.76 @0.912.34 @0.9067502.74 @0.922.51 @1.102.32 @0.9069001.65 @0.831.67 @0.88>/ 70002.59 @0.921.49 @0.881.95 @0.881.51 @0.882.38 @1.101.73 @0.912.30 @0.90>/ 72502.43 @0.922.23 @1.101.40 @0.912.28 @0.90>/ 75002.27 @0.921.93 @0.882.10 @1.102.25 @0.9080001.50 @0.882.10 @0.9081001.00 @0.90
上記過給圧は過給圧レシオであり、GTAが公示する基準大気圧に上記レシオをかけて最大過給圧が決定される。チームは各イベントにおいてGTAが発表する現地大気圧に合わせて過給圧を調整しなければならない。
GTAロガーにおいて、アクセル開度>30%、エンジン回転数>3000rpm、進行方向加速度が増加もしくは保持の間の条件において、50ms以上、規定過給上限値より+10mbarを記録した場合、審査委員会に報告される。
規定過給圧に対し、線形補間を適用する。

III. 燃料補給装置給油ホースリストリクターの取付
以下省略