両手を床についたまま、ごろんと前方に1回転するでんぐり返し。

マット運動における基礎的な動作として知られていますが、アライグマやパンダなどの動物では、でんぐり返しができる個体も存在します。しかし、立った状態からでんぐり返しができるのは人間だけのはず(当編集部調べ)。ところが日本のとある旅館では、二足歩行の状態からでんぐり返しをする猫の姿が目撃され、その映像が話題になっています。

冒頭のシーンでは四足歩行の状態で、特段変わったところは見られないこちらの猫ちゃん。気になるモノでも落ちているのか、下の方を見つめています。
すると次の瞬間、パッと後ろ足で立ち上がり、そのまま2歩3歩と歩き始めます。

ちょっぴりぎこちない動きながら、どこにも掴まらずに歩くとは、何という見事なバランス力。猫は普段から2本足で歩こうと思えば歩けるのかもしれないけれど、その必要性がないため4本足で歩いているだけなのかもしれない。そう思わせられる光景です。

そして、圧巻なのがその直後の動き。歩いた勢いを利用してそのままごろんと前方に倒れ込みます。一般的にきれいな前転をするには、後頭部→背中→腰の順番で床に接触させ、体のラインを丸めながら回るのが良いとされていますが、この猫ちゃんのでんぐり返しは正にそれ。勢い余って跳ね返ってしまうほど上手に回転しているのが伝わってきます。

この動画は7月1日にTwitterへ投稿されると、8,000件を超えるリツイートと4万件の”いいね”を獲得。ツイートを見たユーザーからは「すごく可愛いです」「綺麗なでんぐり返し」「動きがすごすぎる」「まるで体操選手みたい」「朝稽古かな」といった驚きのメッセージがたくさん寄せられ、大きな反響を呼んでいます。

動画が撮影された場所は、長野県野沢温泉村にある桐屋旅館(きりやりょかん)。写っているのはムギちゃんという1歳のメス猫です。当時の状況について、飼い主である旅館の方にインタビューをしてみたところ、猫のでんぐり返しを見たのは今回が初めてとのこと。撮影当日のムギちゃんは、常連のお客さんから羽の付いたねこじゃらしをもらって、大変喜んでいたと言います。