◇17日 中日2―0ヤクルト(バンテリンドームナゴヤ)

 代役のサードが大仕事だ。0―0で迎えた6回2死二、三塁。打席に立った中日のオルランド・カリステ内野手(32)は「どんどんストライクを取ってくる。積極的にいこう」と思って、高めに来た初球の速球を振り抜いた。打球は三塁手の横を抜けて左前へ。2人の走者が生還し、決勝の2点適時打となった。

 開幕から三塁でスタメン出場してきた高橋周が16日の試合で負傷。17日に出場選手登録を抹消された。カリステは16日に3安打を放ち、翌日の三塁スタメン出場が回ってきた。それでも、「仲間のけがというのは望んでいないもの。チームとして残念なこと」と語る。

 それでも、試合に出るからには、誰の代わりだろうが関係ない。5回のバント安打も含めて2安打。「自分がチームに必要なこと、自分の仕事をやっていくだけです」と力を込める。

 昨冬には母国・ドミニカ共和国のウインターリーグに参戦。完全にオフと言えるのはわずか3週間だけだった。「野球が仕事」とほぼ1年を野球にささげるカリビアンは「打撃の感覚としては悪くない。オフの練習の成果が出ています」と笑みを見せた。