ボクシングの米専門メディア、リング(電子版)が9日(日本時間10日)にパウンド・フォーパウンド(PFP、全階級最強)ランキングを更新し、世界4団体統一スーパーバンタム級王者の井上尚弥(31)=大橋=が世界4団体統一ウエルター級王者テレンス・クロフォード(36)=米国=を抜き1位となった。6日に東京ドームで元世界2階級制覇王者ネリ(メキシコ)と対戦し、6回TKO勝ちした内容が評価された。井上尚は2022年6月から8月までも1位になっており、約1年9カ月ぶりの返り咲きとなった。

 「ルイス・ネリとの防衛戦で約2年ぶりに権威あるリング誌のPFP1に返り咲く事ができました。これもいつも応援してくださる皆さんのおかげです。東京ドームでの戦いを経て今後のキャリアを加速させて行くのでまた応援よろしくお願いします」と、井上尚は所属ジムを通じてコメントした。

 井上尚はネリ戦で初回に生涯初のダウンを喫したものの、2回以降は完封し3度ダウンを奪い返し逆転勝ち。倒れても動じず精神面でも強さを見せたことが評価された。クロフォードは昨年7月にスペンス(米国)とのPFP上位対決に完勝して1位となったが、そこから1年近いブランクがあり評価を下げた。

 大橋ジム大橋秀行会長も「東京ドームでの歴史に残る一戦を終えてまだ興奮冷めやらぬ状況でP4P1位になったのはまたまたビックリですが、これも井上尚弥、井上真吾トレーナーの努力、そして何より皆さまの応援のおかげです。ありがとうございます。これからも応援よろしくお願いします」とコメントした。PFPランキングは複数のメディアが行っているが「ボクシングの聖書」とされるリングのPFPが最も権威あるものされている。