JR武蔵野線・東所沢駅から徒歩10分、ところざわサクラタウン内にある「角川武蔵野ミュージアム」。図書館、美術館、博物館が融合した文化複合施設で、巨大な本棚に囲まれた空間「本棚劇場」と、そこで上映されるプロジェクションマッピングが人気です。1Fのグランドギャラリーでは、2024年5月31日まで、企画展「サルバドール・ダリ ― エンドレス・エニグマ 永遠の謎 ― 」が開催中です。

プロジェクションマッピングの上映は必見。360度本棚に囲まれた「本棚劇場」

ミュージアム4・5Fの吹き抜けを、高さ約8mの巨大本棚でぐるりと囲んだ「本棚劇場」。足を踏み入れると、その迫力に思わず声がもれてしまいます。本棚に並ぶのは、角川源義、山本健吉ら、角川書店ゆかりの文化人の蔵書と、KADOKAWAの最新の刊行物。低層の棚にある本は、手にとって読むことができます。

プロジェクションマッピングの上映が始まると、空間がまさに“劇場”に早変わり。本棚に映し出される映像と音に包み込まれる体験は、本に囲まれるのとはまた違った感動が味わえます。

好奇心が刺激される、個性的な配架の文脈棚

同じくミュージアム4Fにある「エディットタウン−ブックストリート」は、本が生み出すワクワクする気持ちがあふれ出た空間。世界を9つの文脈に分けて読み解こうというコンセプトのもと、専門の選書チームが独自の分類で本を並べています。

棚の高さや幅が不揃いになった本棚は「違い棚」と呼ばれ、人の脳の構造を表現しているそう。表紙を見せたり、横向きに積んだり、ところどころにその棚の文脈を案内するポップがあったり……。まるで見る人に語りかけるように本が配置されているので、あれもこれもと気になる本が、つながるように出てきます。

ブックストリートに並ぶ本は、約25000冊。本棚の前にある椅子に座って、興味のおもむくまま、知的な読書時間を過ごすことができます。

本にちなんだミュージアムグッズをおみやげに

2Fにある「ロックミュージアムショップ」では、ミュージアムの外観やロゴをデザインしたオリジナルグッズやお菓子をはじめ、ここだけのおみやげが購入できます。おすすめは、ブックストリートでポップを掲示するのに使っている「豆本」。オブジェとして飾るほか、カードホルダーとしても使えます。

本格フレンチシェフが作るハンバーグやパスタが楽しめるレストランや、さつまいもスイーツのカフェも

5FにあるSACULA DINERは、本格フレンチシェフが作るハンバーグやスパゲッティを提供するレストランです。館内の展示に合わせた、期間限定のメニューが登場することもあります。

ハンバーグは、4日間煮込んだデミグラスがベースの黒いソースをかけた「黒いハンバーグ(ライス・サラダ付き)1800円」と、地元埼玉産の味噌を使ったオリジナルの味噌クリームをかけた「白いハンバーグ(ライス・サラダ付き)1800円」の2種類。黒も白も、彩の国黒豚100%のハンバーグの味をひきたてる、シェフ自慢のソースです。両方が味わえる「黒と白のハンバーグ(ライス・サラダ付き)」もあるので、食べ比べてみませんか?

パスタは、一皿で「物語」が感じられるよう、演出されています。「味変ボロネーゼ(サラダ付き)」は、最初はボロネーゼソースの濃厚な肉の旨みを堪能し、後半はパセリとレモンのグレモラータソースをかけて、爽やかに味変できます。シェフの仕掛けた物語を楽しみながら味わいましょう。

2Fにある「角カフェ」では、所沢の特産品・さつまいもをフィーチャー。さつまいものペーストとタピオカ粉で作った、もっちり食感の「おいもボール」に、クリームやアイスを組み合わせたスイーツが人気です。

オリジナルブレンドのコーヒーやラテなど、ドリンクメニューも充実。居心地のいい店内やテラス席で、おいもスイーツを味わいながらひと休みできます。

ダリの描く不思議な空間に没入!体感型デジタルアート展

1Fのグランドギャラリーでは、体感型のデジタルアート展「サルバドール・ダリ ― エンドレス・エニグマ 永遠の謎 ― 」が開催中。

デジタルアート劇場のクリエイティブディレクターを務めるのは、2022年の「ファン・ゴッホー僕には世界がこう見えるー」展を手がけたジャンフランコ・イアヌッツィ氏。ピンク・フロイドの楽曲が鳴り響き、ダリの数々の名作が床や壁面360度に映し出される中を、自由に歩き動き回ることで、新しいダリを発見できる内容になっています。

ダリ展の会期は2024年5月31日まで。この期間しか見られない関連展示や、グッズの販売もあるので、見逃さないよう、早めに訪れてみましょう。
※2024年4月30日(火)は臨時開館。

Creative Direction: Gianfranco Iannuzzi
Created by Gianfranco Iannuzzi - Renato Gatto – Massimiliano Siccardi
KCM Editing: Rino Tagliafierro
Production: Culturespaces Digital ®
©角川武蔵野ミュージアム