日本全国にゴルフ場は数多く存在しますが、コースそれぞれに特徴があり難易度の高さも異なります。コースの難易度はどのような点に着目すれば見極められるのでしょうか。

難易度を示した指標の一つ「コースレート」

 料金、アクセス、口コミなど、プレーするゴルフ場を選ぶ基準は人それぞれ。中には「少しでもいいスコアでプレーしたいからやさしいコースを回りたい」「自分の腕前を確かめるべく難しいコースに挑戦したい!」などと、コースの難易度でゴルフ場を選んでいる人も多くいるでしょう。

 では、コースの難易度を判別するには、どのようなところに着目すればいいのでしょうか。自身が運営するWEBサイト「プロだけが知っているゴルフ上達への道」でゴルフ知識を紹介している、レッスンプロの川端いっせい氏に話を聞きました。

ビギナーにとってやさしいコースと言われているのが河川敷のゴルフ場 写真:AC
ビギナーにとってやさしいコースと言われているのが河川敷のゴルフ場 写真:AC

「そのコースが難しいと感じるかどうかは個人差があるものの、私の場合、今まで100以上のコースをラウンドしているので、その経験から難易度を個人的に設定していますね。初めて回る場所であれば『コースレート』を参考にしています」

「コースレートとは、そのコースの難易度を示した指標の一つです。数値が大きいほど難しく、小さいほどやさしいコースということになります。コースレートはJGA(日本ゴルフ協会)が査定してつくっているので、難易度を判断するのにとても分かりやすいです」

 とはいえ、数値だけではいまいちピンとこない方もいるでしょう。川端プロは「簡単」または「難しい」と感じるコースの特徴について、次のように話します。

「当たり前のことではありますが、コースによって18ホールの特徴はそれぞれ異なります。私の定義としては、難易度の高いホールが多ければ難しいコース、少なければ簡単なコースだと思います」

「では『難易度の高いホール』はどういうものかというと、それはフェアウェイの幅が狭くてカップまでの距離が長い特徴を持つコースです」

「逆にビギナー向けのやさしいコースというのは、『バンカーが少ない』『フェアウェイの幅が広い』『距離が短い』といったところではないでしょうか。あとは河川敷のゴルフ場も、ビギナーに最適な比較的簡単なコースだと思います」

ビギナーはまず「コースに出る」ことを最初の目標に

最初のうちは同伴者にサポートをしてもらいながらラウンドを 写真:AC
最初のうちは同伴者にサポートをしてもらいながらラウンドを 写真:AC

 続けて川端プロは、特にラウンド経験の浅いビギナーに向けて「コースの難易度はひとまず置いておいて、まずはアクセスがいい行きやすいゴルフ場で経験を積んでみてはどうでしょう」と提案し、次のように話を続けます。

「事前に情報を集めて難易度を確認することも大切かもしれませんが、それよりもまずは行きやすいところで試しにラウンドしてみて、そのコースを気に入れば何度も訪れて腕を磨けばいいと思います」

「難しいと評判のコースでも、難易度はホールごとにばらつきがあるものです。それを踏まえてスコアメイクすることがゴルフの醍醐味(だいごみ)でもあるので、その楽しみ方も知ってほしいですね」

 ある程度の経験者にとってコースの難易度はゴルフ場を選ぶ際の重要な指標の一つになりますが、川端プロも言うようにビギナーであればラウンド経験を積むことが最優先。さまざまな情報にとらわれず、まずは『コースに出る』『プレーを楽しむ』気持ちを持つことが何より大切であると言えそうです。

LUIS FIELD