トヨタが9月初旬に発表し、2023年中に販売開始となるセンチュリーの新モデルの販売価格は税込み2500万円です。販売が継続される現行のセンチュリーセダンタイプも2000万円オーバーという、トヨタの最上級車であるセンチュリー。いったいどんな車なのでしょうか?   本記事ではトヨタのセンチュリーがどのような車なのか、どんな人が乗るのかを紹介します。

新型センチュリーは2500万円!

トヨタは9月6日に「センチュリー」に新モデルを追加すると発表しました。同日に注文の受付も開始され、発売は2023年中の予定です。価格は税込みで2500万円と、国産車の中ではトップレベルの高級車です。
トヨタはセンチュリーを「最上級ショーファーカー」と位置づけています。
 
「ショーファー」とはフランス語で「送迎運転手」を意味し、ショーファーカーは送迎運転手が運転するクルマのことです。新モデルのセンチュリーは、近年のショーファーカーに対するニーズの多様化を受け、現行のセダンタイプよりも後席をより広く快適な空間にし、移動時間をより有効に活用し、車内でのビジネスやリラクゼーションを楽しめるように設計されました。
 
現行のセダンタイプのセンチュリーも新車販売価格が2008万円と高額ですが、新モデルのセンチュリーはそれよりさらに500万円も高いという驚きの価格設定となっています。
 

なぜそんなに高価なの?

新モデルのセンチュリーはなぜそこまで価格が高いのでしょうか? 例えば同じトヨタのSUV車であるハリアーの価格帯は300〜600万円となっており、センチュリーとの価格差は歴然としています。ここからは現行のセダンタイプも含めたセンチュリーがなぜ高価格なのか、その理由を2つ紹介します。
 

こだわりのデザイン・性能

センチュリーの特徴のひとつに豪華な装飾が挙げられます。新モデルのセンチュリーでも健在で、職人による彫刻が施された「鳳凰エンブレム」や、ボディに光沢をもたらすための磨き上げである「鏡面磨き」など、“匠”の手による意匠が凝らされています。
 
また、卓越した技術が注入されたオーディオや、遮音機能付クリア合わせガラスの導入による静粛性など、随所にトヨタのこだわりが詰まっています。
 

1台1台手作り!?

そのほかセンチュリーが高価になる理由として、職人が手作業で製造している点があります。
 
「クラフトマン」と呼ばれる高い技術を持つ職人がそれぞれの工程を担当し、熟練の感覚で仕上げます。今回発表されたセンチュリーの月販基準台数は30台となっており、同じトヨタのハリアーやプリウスの月販基準台数である3000〜4000台前後とはかけ離れています。
 
同じく高級車と言われるレクサスの最上級SUV車であるLX(1250〜1800万円)の月販基準台数も120台で、センチュリーとは大きな違いがあります。つまり、センチュリーは価格の面でも希少性の面でも、限られた人のみが乗ることのできる特別な車といえるでしょう。
 

センチュリーに乗るのはどんな人?

センチュリーに乗るのはどのような人なのでしょうか? 前述のように、トヨタはセンチュリーを「最上級ショーファーカー(送迎運転手が運転する車)」と位置づけています。
 
つまりセンチュリーに乗る人は自分で運転をするのではなく、運転手に運転をさせることが多いため、金銭的に豊かで社会的地位の高い人が乗っている傾向にあるといえるでしょう。
 
具体的には閣僚、国会議員、会社役員などが挙げられます。もちろんこれらの職種以外の人も購入は可能ですが、価格や車の立ち位置を考えるとどうしても乗る人は限られてしまうでしょう。
 

皇族の方もセンチュリーに乗られている!?

センチュリーの話題の際に皇族の方々が乗られている車として紹介されることがあるようですが、皇族の方々がお乗りになっているのは「センチュリーロイヤル」という特別車です。
 
ベースはトヨタのセンチュリーですが、一般販売されていない別の車となります。しかし、ベースとはいえ、皇族の方が使用するのにふさわしい車であることからも、センチュリーの特別さがわかるでしょう。
 

一般人には縁のない車!? でも見られたらラッキーかも?

ここまで見てきたように、トヨタのセンチュリーは一般人にはほとんど縁のないといえるような高級車です。だからこそ、もし見かけるようなことがあればラッキーかもしれません。街中を歩いている時や車を運転している時は、危なくない程度に探してみるのはいかがでしょうか。
 

出典

トヨタ自動車株式会社 新しいセンチュリーを追加

トヨタ自動車WEBサイト トヨタ センチュリー

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー