1日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。米ISM製造業景況指数が堅調なら、引き締め的政策の継続を見込んだドル買いが先行する見通し。ただ、日本政府の円安けん制で円売りは抑制され、ドルは上値の重さが意識される。



3月29日に発表された米コアPCE価格指数は期待ほど強い内容ではなく、金利安・ドル安でユーロ・ドルは1.0770ドル台から短期的に1.08ドル台まで強含んだ。ドル・円は151円10銭台に軟化した後は下げ渋り、小幅に戻した。週明けアジア市場でドル・円は方向感を欠いた値動き。日銀短観は前回から悪化し、日銀の緩和的政策の継続を見込んだ円売りに振れたが、日本政府の円安けん制により円売りは縮小した。



この後の海外市場は日米の経済指標を材料視。弱い日銀短観で円売りが主要通貨を押し上げる。一方、前週末のコアPCE価格指数で高止まりが確認され、連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派的な政策方針を後押し。今晩のISM製造業景況感指数は前回から改善が予想され、米金利高ならドル選好地合いに。ただ、引き続き日本政府の円安けん制で円売りは抑制され、ドル・円は152円付近での為替介入を警戒した値動きとなろう。



【今日の欧米市場の予定】

・22:45 米・3月製造業PMI改定値(予想:52.5、速報値:52.5)

・23:00 米・3月ISM製造業景況指数(予想:48.4、2月:47.8)

・23:00 米・2月建設支出(前月比予想:+0.7%、1月:-0.2%)

・イースターマンデー休場:NZ、豪、香港、独、仏、伊、スイス、英、カナダなど