■今後の見通し



1. 2023年7月期の業績見通し

ファーマフーズ<2929>の2023年7月期の連結業績予想は期初予想を据え置き、売上高が前期比18.0%増の71,000百万円、営業利益が同10.3%増の1,191百万円、経常利益が同0.3%増の1,268百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同886百万円(前期は374百万円の損失)としている。M&A及びアライアンスの構築に引き続き注力するほか、海外拠点を設置し積極的に進出する予定だが、全セグメントで増収を達成することでこれらをカバーする計画だ。上期は損失を計上したものの、広告宣伝効果や新製品寄与などにより第2四半期単独では黒字転換していること、経営陣が広告宣伝の適正化と利益率向上への意志を強く示していることを考慮すれば、期初予想を達成する可能性は高いと弊社では見ている。



2. セグメント別見通し

(1) BtoB事業

BtoB事業の売上高は前期比6.4%増の8,600百万円を見込んでいる。機能性素材については、海外販売強化に加えて海外に生産体制を構築する方針で、ベトナムに健康食品製造工場の合弁会社を設立する覚書を2022年12月に締結した。また、機能性原料販売から最終製品販売への流れを加速させ、プライベートブランド受託から自社NBブランド商品販売へのシフトを進める。直近では、「明晰ラボ」や「筋肉ラボ」といった新製品の販売を開始している。なお、主力の「ファーマギャバ(R)」については大型案件の受注を予定している。明治薬品のCMO事業はフル稼働の見込みである。



(2) BtoC事業

BtoC事業の売上高は前期比19.5%増の62,000百万円を見込んでいる。「ニューモ(R)育毛剤」は広告を見直し底堅く推移する見通し。「まつ毛デラックス WMOA」、「DRcula」シリーズなどの新製品についても成長が継続する見込みだ。なお、広告宣伝費については売上、CPO、LTVの動向により流動的になるようだ。



(3) バイオメディカル事業

バイオメディカル事業の売上高は前期比63.6%増の360百万円を見込んでいる。新疾患への抗体医薬品開発を進めながら、大手製薬会社向け次世代プロテオーム解析受託を拡大する。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)