■株主還元策



はてな<3930>は株主に対する利益還元を重要な経営課題であると認識しており、財政状態や業績、キャッシュ・フローの状況、今後の資金需要等を勘案して、利益還元策を決定していく意向である。ただし、当面は内部留保の充実を図り、企業体質の強化、事業拡大のための投資等に資金を優先配分し、収益拡大により企業価値を高めていくことが株主に対する最大の利益還元につながると考えている。このため、配当金については当面の間、無配を継続する方針である。



2025年7月期以降は増収増益に転じる見通しだが、直近の株価は2024年7月期の業績が減益見通しとなっていることが影響し、上場以来の安値圏で推移している。2024年7月期第2四半期末の1株当たり純資産は850円でPBRも1倍割れの水準が続いている(2024年3月21日終値745円)。今後も株価低迷が続くようであれば自己株式の取得を検討する可能性もあると弊社では見ている。実際、同社は2022年に初めて自己株式の取得を実施し、2023年6月にも60,000株を57百万円で取得している。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)