福島県会津若松市七日町にある四つの店舗・宿を舞台に、抹茶が味わえる茶会が28日に初めて開かれる。戦国時代末期の会津領主で茶人でもあった蒲生氏郷にちなみ、会津若松を茶の湯の街にしようとの取り組み。関係者は「情緒あふれる場所で歴史に思いをはせながら、抹茶を味わって」と来場を呼びかけている。

 七日町通りまちなみ協議会の主催、会津若松観光ビューローなどの協力。抹茶が提供されるのは「抹茶専門カフェ 濃い春」「きものべんりや としの坊」「カフェ大正館」「宿たかや」。それぞれ茶道団体が各席一服500円で振る舞う。

 蒲生氏郷は千利休の弟子で、利休が切腹する際には子の少庵を保護したことで千家茶道の命脈を保った。同協議会副会長の庄司裕さんは「会津若松と茶の湯は歴史的に関係が深い。蒲生氏郷の時代に立ち返ることで、まちづくりに文化的な深みを持たせていきたい」と語る。「としの坊」の代表取締役・渋谷俊昭さんも「日本文化の茶の湯を発信し、訪日客にもアピールできれば」と期待している。

 各会場の時間は次の通り。

 ▽カフェ大正館=午前11時〜午後4時▽抹茶専門カフェ濃い春=午前11時〜午後3時▽きものべんりや としの坊=午後1時30分〜同4時▽宿たかや=午前10時〜午後1時