いわき市の小名浜港に来年4月27日、外航クルーズ船「リビエラ」が寄港することが14日、県への取材で分かった。県によると、小名浜港に外航クルーズ船が寄港するのは初めて。港に半日間とどまり、その間に県内各地に向かう乗客向けのツアーが企画される見通しで、観光振興につながることが期待される。
 県小名浜港湾建設事務所によると、リビエラは米マイアミの「オーシャニアクルーズ」が所有。2012年に就航した11の客室デッキを備えるクルーズ船で、全長約240メートル、船幅約32メートル。乗客定員は1250人、乗組員数は800人。
 来年4月25日に横浜港を出港し、太平洋やベーリング海を巡り5月13日にカナダ・バンクーバーに到着するクルーズで、料金は2人1室利用で1人当たり約74万円から。小名浜港には4月27日午前8時から午後8時まで寄港する。クルーズ船の受け入れのため岸壁を改良した3号ふ頭に入港する。クルーズ船の寄港中は、市内を中心とした県内の観光地に向かうツアーが組まれるケースが多いという。
 県や市などでつくる「小名浜港クルーズ船誘致連絡会」が誘致に取り組んでいる。9月には同港に「飛鳥2」と「にっぽん丸」の二つのクルーズ船の寄港が決まっている。小名浜港湾建設事務所の担当者は「地域振興につながるので、今後もクルーズ船の寄港を増やしていきたい」と話している。