ウエスカ橋本がオンライン取材に応じる

 スペイン2部ウエスカに所属するMF橋本拳人が、オンラインで日本のメディアの取材に応じ、海外でプレーするうえで語学を習得することが重要であることや、FC東京時代のチームメイトだったスペイン1部レアル・ソシエダの日本代表MF久保建英について語った。

 スペインでは日本人選手が活躍するのが難しいとされてきた。「子供の頃からスペインでプレーしたかった」という橋本は、スペインでの2シーズン目を戦っている。「なぜスペインリーグが特に難しいかと言われているかは分かりませんが」と前置きをして、「日本人が海外、ヨーロッパでプレーするのは、本当に難しいこと」と言う。

 その理由として「監督から信頼を得るということは、言葉を含めてすごく難しいと感じています。本当に良い選手もたくさんいるので、競争があることも活躍することが難しい要因かなと思います」と話し、将来スペインでプレーしたい選手には、「言葉や自分が今までやってきたことと違うことに対する適応能力、対応能力が非常に重要になると思うので、早いうちから海外を感じる試合をしに行ったり、留学をしたりすることが大事だと思います。言葉を早く勉強するのはいいと思いますね」と、言語の習得が重要であることを強調した。

 ロシア時代にはクラブが通訳を付けてくれていたが、スペインでは通訳はいないため、「監督が何を言っているかも、最初の半年はほぼ分からなかった」と言う橋本は、現在も週に2回、スペイン語のレッスンを受けているという。「今は少しずつ分かってきて、だいぶ理解できています。まだ分からないこともあるのですが、スペイン語のレッスンを受けているのと、チームメイトと出かけるようにして、言葉が分からなくてもチームメイトと一緒にいる時間を増やそうと思っていることと、家にいる時もなるべくスペイン語に触れるようにして生活しています。でも、チームメイトとたくさん話すことで、理解力は伸びたかなと思っています」という。

 プロサッカー選手になってからスペインに渡った橋本に対し、ソシエダの久保は9歳でスペイン1部FCバルセロナの下部組織「カンテラ」に在籍した経験もあり、スペイン語を自在に操る。FC東京時代にチームメイトだった久保に、スペイン語を教わることはと問われた橋本は、「彼はもう小さい頃からいましたからね。インタビューを見ていてもスペイン人のように話しますし、スペイン人からも『アイツの言うことは面白いな』と言われているくらいなので、参考にはならないです」と、久保の語学力について語った。

 ピッチでも久保は大活躍を見せている。今シーズンはソシエダで公式戦34試合に出場して7得点4アシストを記録。チームの攻撃の主軸となっており、イングランド1部プレミアリーグのメガクラブからの関心なども報じられている。

 そんな久保については、「日本にいる時から『すごい選手だな』と思っていましたけど、スペインに来てより一層、彼のすごさを感じています」と言う。

「同じ日本人として、建英選手の話をいろんなスペイン人の人にされたりしますし、(久保の話題で)声をかけられることもたくさんありますね。本当にこのスペインの地であれだけ活躍しているすごさを、日本にいた時よりも僕は感じていますし、現在も応援していて彼の試合はいつも見ています。スペイン人も神様のように扱っているので(笑)、日本人として誇りに思います。こっちで食事に行ったこともありますけど、本当に刺激をもらっているので、僕も1部リーグでプレーできるように頑張りたいなと思います」と、現在は日本人が久保1人となっている1部リーグのピッチに立つことへの意気込みも語った。

FOOTBALL ZONE編集部