◇メジャー第1戦◇マスターズ 事前(10日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7555 yd(パー72)

オーガスタナショナルGCのチェアマン、フレッド・リドリー氏が開幕前日の10日、LIVゴルフの所属選手や、新施設の構想などについて話した。

今年は昨年覇者のジョン・ラーム(スペイン)を含む13人が出場するLIV勢について、「LIVでプレーするか、他のツアーでプレーするかに関わらず、マスターズへの招待に値する選手がいると感じた場合には招待する」と言及。今年はその一人、ホアキン・ニーマン(チリ)が久常涼と同じく特別招待を受けた。

LIVゴルフは世界ランキングのポイント対象外のため、移籍したトップ選手の世界ランクは後退の一途をたどっている。LIVゴルフは世界ランクポイント付与の承認を求めていたが、統括団体の同意を得られず、申請を取り下げて2024年シーズンを迎えた。

歴代覇者として今週フィールドに入ったフィル・ミケルソンは166位、ダスティン・ジョンソンは336位、セルヒオ・ガルシア(スペイン)は664位など低迷。トップ50に残っているのは、昨年末に移籍したばかりのラーム(3位)とティレル・ハットン(19位/イングランド)、22年に移籍したブルックス・ケプカ(33位)の3人だけだ。ケプカは昨年の「マスターズ」2位、同年「全米プロ」優勝でランクを上げたが、それ以前は100位の圏外にいた。

リドリー氏は「ランキングについては多くの議論があるが、最高のプレーヤーを正当に決定するものと信じている」としつつ、「我々の試合は招待制のため、必要に応じて調整できると考えている。その例がニーマンだ」と述べた。

その他に、翌年以降の施設面での構想を発表した。2025年大会に向けて、この夏から地下駐車場を用意するプロジェクトがスタート予定。また、選手や家族、サポートチームのために3階建ての施設が26年を目途に設置される。選手用施設については、来年大会で詳細を明かすとした。(ジョージア州オーガスタ/谷口愛純)