道具にはさまざまな使い道がありますが、本来の目的以外に便利な使い方が編み出されることも。X(ツイッター)では、そんなふうに別の用途で使用されていたアイテムを、本来の用途で使うねこが話題になっています。飼い主のガジュマル(@Gajumaru810)さんに詳しいお話を伺いました。

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「ねこさんからしたら邪魔なものが挿さってるって…」

「ねこよ、正しいのは君だ」

 そんなコメントとともに投稿された動画には、ねこのイラストが描かれた爪とぎ用の箱に前足をのせ、カリカリと爪をとぐねこが映っています。しかし、箱にはたくさんの棒が。どうやら、別の使い方をしているようです。

 本来はあるはずのない棒が立てられている間、入り込めそうなスペースを活用して爪とぎをしているねこ。正しい用途ですが、かなり使いにくい状況に不満を覚えているのかもしれません。

 この動画がX(ツイッター)で公開されると、4.9万件もの“いいね”を集めました。リプライ(返信)には「ねこさんからしたら邪魔なものが挿さってるって思っているんでしょうねぇ」「本来の用途です」「うん、間違ってないぞw」「声出して笑ったwww」「おねこ様の道具でプラモ作りとは……罪深いw」など、多くの声が寄せられています。

いぬ派の飼い主さんが初めてのねことの暮らし 「気まぐれすぎて読めません」

 注目を集めたのは、ベンガルの男の子で1歳の「かまろ」くん。ガジュマルさんが保有しているアメリカの車「シボレー・カマロ」から名づけられました。

 かまろくんは、ガジュマルさんの妻が出会ってひとめ惚れし、お迎えすることになったそう。ガジュマルさんはもともと“いぬ派”の家で育ち、これまでに複数のいぬや鳥と暮らした経験があるといいます。ただ、ねこと暮らすのは今回が初めて。気まぐれな性格のかまろくんに振り回されてしまうこともあるのだとか。

「とにかく気まぐれすぎて読めません。体をこすりつけてくるから撫でようとすると、いなくなったり、噛まれたり。さっきまでここにいたかと思うと、ベッドに移動して“ひとり”で寝ているし、いきなり“やんのかステップ”しながら走り回る……。『ああ、これがねこかあ……』と思う毎日です」

 そう話しつつ、お迎え前にトレーニングを受けたかまろくんはトイレの失敗などもないそう。ガジュマルさんは「猫は賢くて、きれい好きなイメージが強くなりました」と、感心することも多いといいます。

塗装準備中に近寄ってきたかまろくん 自分用の爪とぎがあるのに…

 話題の動画が撮影された日、ガジュマルさんはリビングでプラモデルの塗装準備をしていました。パーツを固定する塗装ベースとして、ダンボール製のねこ用爪とぎを活用したそう。ガジュマルさんによると、塗装ベースとねこ用爪とぎは素材や構造がほぼ同じで、爪とぎのほうが安価で形や厚みがしっかりしているのだとか。

 このとき、かまろくんは塗装準備中のガジュマルさんにフラッと近づくと、塗装ベースになっていたねこ用爪とぎを使い始めたそう。動画のあとも30〜40秒ほど爪とぎをすると、満足して立ち去ったといいます。

「塗装色ごとに手前と奥に分けて挿していたので、ちょうど中央にスペースがあったのも大きいですね。たぶん、家の中のものはすべて自分のものだと思っています」

 家にはいくつか専用の爪とぎが用意されていますが、かまろくんがそれを使うのは月に数回ほどだそう。塗装ベースで爪とぎを堪能したのは、よほど興味をかきたてられたからなのでしょうか。

 気まぐれで、ツンデレなのもねこの魅力のひとつ。これからもそんなところに翻弄されながら、かまろくんのかわいさにどんどんハマってしまいそうですね。

Hint-Pot編集部