F1バーレーンGPは初日フリー走行が終了し、メルセデスがワンツーを記録した。王者レッドブルはベストタイムという点では元気のないように見えたが、その不気味さをライバルたちは警戒している。

 マクラーレンのオスカー・ピアストリもそのひとりだ。ピアストリはFP2をトップと0.410秒差の5番手で終えたが、レッドブルのマックス・フェルスタッペンはその後ろ6番手だった。ただフェルスタッペンはロングランに集中するためにフライングラップもエンジンモードを抑えた状態で記録したものと思われ、そのロングランでは誰よりも安定したペースを刻んでいた。

 ピアストリはレッドブル勢のタイムが自分たちと予想以上に近いとしながらも、レッドブルがどれほどペースを抑えていて、それを予選と決勝でどのくらい解放してくるのかが興味深いと語った。

「レッドブルは思っていたより速くはなさそうに見える。あとは明日どれだけの砂袋を下ろすのかが気になるところだね」

 F1.comのインタビューに、ピアストリは笑ってそう答えた。

「思っていたよりも近そうだ。メルセデスも速そうだし、フェルナンド(アロンソ/アストンマーティン)も速そうだった。金曜日で判断するのは難しいものだけど、僕たちはポイント圏内にはいると思う」

「僕たちの集団は、表彰台やトップ10を争う可能性が大いにある。だからその集団の前の方にいられるといいね」

 またピアストリは、バーレーンでは風の影響を受けることも多々あるとはいえ、マクラーレンMCL38のペースがやや安定しない原因について調べる必要があると語る。

「僕たちはそこそこの位置に入ると思う。まだ少し安定性に欠けていて、アップダウンがある。正確なことは分からないけど、他も同じような感じだと思う」

「なぜそうなるのか、もう少し走って良い点と悪い点を見てみる必要があるけど、今日の全体的な感触はかなりポジティブだったと思う」

「風のせいにするのもアレだけど、風が強いと難しいのは確かなんだ。風によってバランスも変わるし、ダウンフォースの量も変わってくる」

「ちょっと厄介なところだ。明日も同じような展開になるだろう」

 一方でチームメイトのランド・ノリスは、セッション序盤のソフトタイヤでの予選シミュレーションを中断したことで、タイムシート的には最下位に終わった。ノリスは「とっ散らかった1日」と表現したが、全体的な展望という点ではピアストリに同意し、ポジティブな感想を残した。

「今日はまずますの1日だった。全体的には予想していたよりも良かった」

「僕の場合は少しバタついたから、ベストな1日ではなかった。明日はその辺を片付けてもっと良い1日にしたい」

「僕たちにとっては良い1日だった。色々試して、マシンについて理解を深めることもできた。でもまだ改善すべき点は色々ある」

「レッドブルが依然としてトップなのは明らかで、フェラーリもそこに近い。メルセデスは気になるところだけど、悪くないのは間違いないだろうね」