ヤマハのファビオ・クアルタラロは、2025年以降の契約をどうするのかが注目されているライダーのひとりだが、彼は将来について心配していないと語った。

 2021年にヤマハでMotoGP王者となったクアルタラロ。しかしその後は苦戦続きとなってしまい、昨年は未勝利に終わった。2024年シーズンも開幕戦で11位と上位争いに絡めない状況が続いてしまっており、クアルタラロ自身も「これまで以上に差が大きくなっている」と認めるほどだ。

 クアルタラロは現在ヤマハと結んでいる契約が、今シーズンで満了を迎える。苦しい状況が続くヤマハに留まるのか、それとも移籍を選ぶのかは以前から注目を集めてきた。既にクアルタラロは、他のメーカーと接触していることを認めている。

 ただいずれにしても、クアルタラロは将来の契約について不安は感じていないという。第2戦ポルトガルGPを前に、彼は自らが悪くないポジションにあると感じていると語った。

「契約については考えていないんだ。基本的に、もちろんみんなも知っていることだけど、僕はいくつかのブランドと話をした」

「でもそれは僕の気を散らすようなものじゃない。ライディングしているときに『よし、選択肢にあるのはこれだ』なんてのを考えたりはしないんだ」

「僕は自分が悪くないポジションにあると思っている」

「こっちからすれば、“悪い”なんていうのは、Moto2時代のようなことで、来年行く場所がない、みたいなことなんだ。そうなれば心配し始めるよ。でも僕の立場は、そう心配するものじゃない」

 そしてクアルタラロは将来に向けての決断に何ヵ月もかけるようなことはしないだろうと語った。

「もうすぐだと思う」と、クアルタラロはMotoGP.comに語った。

「ちゃんとした日付は僕もわからないけど、決断に何ヵ月もかけることはしないだろう。かなり早く決めるだろうね。様子を見てみよう」

 クアルタラロは開幕戦では苦しいスタートを切ったものの、第2戦に向けてポジティブな姿勢を維持している。

「(ライバルとの)ギャップは広がっているけど、正直に言ってカタールでは僕らはまだたくさんの事をテストしていたんだ」

「僕らはまだ準備ができていない。昨年は物事が上手く進んでいなかったけど、テストするモノも実際には無かったんだ」

「でも今ではレースウィーク中でも完全にメンタルが変わっている。『よし、あれを変えよう、それを変えよう』と言うなど、レースウィーク中に様々なことを変えているんだ。僕はこれがポジティブなことだと思っている」

「僕にとっては今、10位でフィニッシュするのも11位でフィニッシュするのも同じことだ。でもチームがこの先にトップ5を争うために、本当に前進することの助けになることができるなら、僕は今多くの作業を進んでやりたいと思っているよ」

 なおMotoGPは24日にポルトガルGP決勝を行なうが、ヤマハはその翌日もサーキットに残り、プライベートテストを実施する予定だ。