MotoGPアメリカズGPのスプリントレースで、ヤマハのファビオ・クアルタラロはトップから15秒遅れの15位でフィニッシュした。クアルタラロ曰く、今週末にヤマハは、昨年1年の間に加えた以上の変更をバイクに施し、復活に向けた施策を次々に進めているという。

 2021年のMotoGPチャンピオンであるクアルタラロは、昨年3回の表彰台獲得に留まるなど苦戦。ただ今年はそれ以上の厳しい状況に陥っており、表彰台からは程遠いポジションを走っている。

 昨年表彰台を獲得したレースのひとつであるアメリカズGPでもそれは変わらず、クアルタラロは予選からひとつポジションを上げただけの15位でフィニッシュするのがやっとだった。

 しかしクアルタラロは、チームとして復活を目指し、全てのセッションで「何か大きいこと」を試みていると明かす。そしてそれこそが、低迷しているヤマハが採ることができる唯一のアプローチであると感じているという。

「この週末に行なっている全てのランでは、バイクに何か大きなことを試みている」

 そうクアルタラロは語った。

「スプリントも、一度も使ったことのないバイクで走った。大きなことに挑戦するのは、今の状況にいることを考えれば良いことだと思う」

「13位とか15位でフィニッシュしても、僕らにとっては何も変わらない。結果は出ていないけど、僕らの取り組み方は悪くないと思う。それでも、僕らはこれまでやったことのないようなことに挑戦しているんだ」

「決勝日の朝(ウォームアップ)でも、何か新しいことに挑戦することになると思うし、レースに向けても何かアイデアがあれば、それも試してみようと思う」

「僕らが今置かれているポジションにおいて、保守的であることに意味はないんだ」

「こういうことをやっていれば、かなり多くの方向性が見えてくると思う。バイクを前後、上下に動かすから、昨年1年間よりも、今回のレースで多くの変更を加えたと思う」

「ちょっと厳しいことだし、良い状況にいるとは言えないけど、僕らにとっては良い方法だと思う。少なくとも、将来に向けてのポジティブなアイデアはいくつかあったよ」