MotoGP第2戦ポルトガルGP初日、ヤマハはファビオ・クアルタラロ、アレックス・リンス共に予選Q2への直接進出を決めたが、クアルタラロ曰く「予想外ではなかった」という。

 開幕戦カタールGPでは、ヤマハと上位勢との差が浮き彫りとなったが、ポルトガルでは予選の振り分けを決めるプラクティスでクアルタラロが9番手、リンスが10番手となりQ2進出を決定。その差を縮めたように見える。

 重要なのは彼らがホンダ勢だけでなく、アプリリアのアレイシ・エスパルガロやグレシーニのアレックス・マルケス、GASGASのペドロ・アコスタにも勝っていたことだ。これは明らかに、開幕戦とは勢力図が異なることを意味する。

 だがクアルタラロにとって、この結果は驚きではないという。彼はプラクティスでトップ10に入れると確信していたという。

「もう少しうまくやれたと思うけれど、ポジティブだよ」

 そうクアルタラロは語った。

「でも、今日一番重要なことはトップ10でフィニッシュすることだったし、それを達成できたんだから、正直言って良かったよ!」

「予想外だったか? いや。それが今日の目標だったし、それができるとはっきりわかっていた。でも最終的にはQ2に進出することが重要だし、グリップがあまりない路面コンディションではなおさらだ。重要なことだった」

 またクアルタラロは、土曜日の朝にいくつかの変更を試す予定であることを明らかにし、これが予選に向けてのブーストになることを期待している。

 クアルタラロは、ヤマハがバイクの改良を進めていくうえで、グランプリ週末に多くのアイテムをテストし続けることが重要だと説明した。

「明日に向けて変更しなければならないことがたくさんある。もちろん、他のチームもそうだと思うけど、僕らには今日と比べて少しマージンがあるんだ」

「それは重要なことだ。もちろん、良いポジションにいくためのステップではあるけれど、まだいろいろなことをテストしている段階なんだ」

「みんなが知っているように、この冬から新しいエンジニアが入った。電子制御の部分でかなり調整をしているんだ」

「それは僕たちが大きな一歩を踏み出さなければならないポイントであり、明日変えていくところなんだ。もちろん、今のマシンから全面的な変更に踏み切るつもりはないが、電子制御に関しては多くのことを改善しなければならない」

 リンスは、予選Q2への直接進出は大きな成果だと語った。LCRホンダで走っていた昨年は、怪我に苦しんだこともあって予選Q2への直接進出は2回だけだった。

 リンスもプラクティス序盤から速さを感じていたというが、ヤマハが直面している問題はカタールで遭遇したものと“多かれ少なかれ”似ていると警告した。

「フリープラクティスからマシンに自信を感じていた。このコースはカタールとはかなり違うし、カタールよりも少し(バイクに)適応する必要があると思う」

「プラクティスでは競争力を発揮することができ、Q2に進出することができた。長い間、Q2に進出することができなかったから、僕にとっては大きな成果だ」

「脚を怪我して以降、Q2に進出できないレースが何度もあった。だから本当に嬉しい」

「でも、まだ改善の余地はある。カタールと同じような問題が多かれ少なかれある。だから情報を集めながら、今あるセッティングを改善していくだけさ」