コロナ禍の影響もあり、2019年のタイ戦を最後に開催されていないスーパーGTの海外ラウンド。それが早くて2025年に復活する可能性があることが、GTアソシエイション(GTA)の定例会見で明らかにされた。

 スーパーGTはコロナ禍以降も海外戦の復活を検討し続けており、実際にマレーシアを中心に声がかかってきていると明かしていた。そして2024年1月にはマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットでのオフシーズンテストが復活。海外戦復活への“布石”が打たれた形だ。

 GTAの坂東正明代表もかねてより、冬の間に東南アジアで“ウインターシリーズ”を開催したいとの構想を明らかにするなど、海外戦の実施に前向きな姿勢を見せていた。しかしながらロジスティクス(輸送)の問題は依然としてあり、輸送にかかるコストはネックだという。しかしながらスーパーGT開幕戦岡山の定例会見で坂東代表は、そういった諸問題が解決すればまずセパンでレースを実施したいとの意向を明らかにした。

「海外戦を再度構築するということを、やっていかないといけないと考えています」と坂東代表は言う。

「コロナ禍明けの状況下でのロジスティクス面に対するコスト面……費用対効果ではなく、かかる経費を計算していく必要があります。今のところは、その数字の折り合い、着地点が見えていないというのが現状です」

「海外戦が増えるとすれば、最初に行なわれるのはマレーシアだと思っています。近年の開催カレンダーでは6月、7月が空いていますので、やれるのであれば6月7月の開催になるであろうと思います。ただ海外戦が増えてきた暁には、ウインターシリーズを何戦か東南アジアでやる。それを達成するべく考えていきます」

 また、セパン戦は早ければ2025年にも開催される可能性があるのかという質問に坂東代表はこう回答した。

「そうですね。やりたいと思っていますが……どこまで煮詰まるかですね。カレンダーの申請の関係もあるので、今年の6月までに目処を立てないといけませんが、そこまでに目処が立たないと再来年になるだろうと思います。できる限り努力してその方向で進めたいと思っています」