MotoGP第3戦アメリカズGPのスプリントレースで、フランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)は8位フィニッシュ。苦しい結果になったが、グリップの低さに悩まされていたと彼は説明した。

 バニャイヤは予選で4番手とまずまずの位置を確保していたが、スプリントレースはスタートで大きく出遅れてしまい、ポジションを10番手までダウン。その後もペースがあがらず、終盤にかけてなんとか2つポジションをあげての8位フィニッシュが精一杯だった。

 スプリントレースを勝利したマーベリック・ビニャーレス(アプリリア)からは9.3秒差でのフィニッシュと大きく引き離されてしまったが、ペースを発揮できなかったのはリヤに履いたミディアムタイヤのグリップが低かったことが原因だとバニャイヤは説明している。

「今朝のFP2ではスプリントレースよりも3周多く走って最後に2分2秒4を記録していたのと比べると、相当苦しかった」

 バニャイヤはそうスプリントレースを振り返った。

「今日は2分2秒8や2秒9も不可能だった。だからその理由を理解する必要があるし、決勝レースのために今夜データをチェックしなくちゃいけない」

「まずスタートだけど、(ホイール)スピンしてしまって、全てが台無しになった」

「そのあともプッシュしていくのが本当に難しかった。プッシュしようとする度に、リヤが凄く滑ってしまっていたんだ。どこでもそういう感じで、思うようにパフォーマンスを発揮するのがとても難しかった」

 またチームメイトのエネア・バスティアニーニも有力選手だとみなされていたものの、スプリントレースではバニャイヤ同様に苦しんで6位に終わった。

 バスティアニーニはリヤのグリップが「皆無だった」と表現し、「週末の中で最悪のフィーリングだった」と語った。

 そしてバニャイヤは自らも同じような問題を抱えていたと語っている。

「同じことかもしれない。僕たちはふたりとも問題に直面していた」

「そういうのは、時には起きることだし、昔も何度かあった。それがまた起こったんだ。だけどより腹が立つのは、今朝(FP2)は凄く速かったということだ」

「ペースは最速に数えられるほどだったのに、午後(スプリントレース)になるとそれを発揮するのは不可能だった」

 なおバニャイヤはスプリントレース後に取材を受けた段階で、まだミシュランとこの問題について話をしていないと語っている。

「ミシュランとはまだ話していない。でも彼らと話をして、データをチェックするための時間はある」

「温度のせいかもしれないし、それともコンディション全体のせいかもしれない」

「だけどマーベリック(ビニャーレス/アプリリア)のタイムを見ると、素晴らしい数字が並んでいる。僕の目標や自分にどんなことができるかという点で、マーベリックと同じようなペースがあると感じていたんだけどね」