【ローザンヌ(スイス)共同】国際オリンピック委員会(IOC)は19日、スイスのローザンヌで理事会を開き、7月26日にセーヌ川で行われるパリ五輪の開会式でロシアとベラルーシの選手に船による入場行進を認めないことを決めた。ウクライナ侵攻に伴い、両国選手は積極的に侵攻を支持しないなどの諸条件を満たした場合のみ、個人の中立選手(AIN)として出場できる。

 IOCは、1992年バルセロナ五輪でも国連の制裁下にあったユーゴスラビアに同様の措置を講じたと指摘。開会式で船上パレード以外への参加は容認し、閉会式については今後検討するとした。

 AINの獲得メダル数を国・地域別のランキングに反映しないことも決定。表彰式では淡い緑色を基調として中央に「AIN」と記した旗を掲揚し、独自に制作した歌詞のない曲を流す。ロシアは12人、ベラルーシは7人が既に出場権を獲得し、それぞれ36人と22人に増える見通しも示した。

 IOCがAINの参加可否を判断する資格審査委員会の委員長にはホベルツ副会長が就任した。