2024年4月19日(現地時間)、F1第5戦中国GPが上海インターナショナル・サーキットで開幕する。新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止が続いたため、中国でのグランプリ開催は2019年以来5年ぶり。今シーズン6回予定されているスプリントレースフォーマットの初戦となることでも注目される。

再びレッドブルの連勝が始まるのか、それとも混戦となっていくのか

第3戦オーストラリアGPではまさかの敗北を喫したレッドブルだったが、前戦第4戦日本GPではすぐに復活、再び1-2フィニッシュでライバルたちを圧倒してみせた。

中国GP では、レッドブルの連勝が再び始まるのか、それともこのところ好調のフェラーリ、マクラーレンがレッドブルを打ち破るのかがポイントとなる。

●■2024年F1シーズン序盤戦 リザルト

開幕戦バーレーンGP:
優勝マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2位セルジオ・ペレス(レッドブル)
3位カルロス・サインツ(フェラーリ)
第2戦サウジアラビアGP:
優勝マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2位セルジオ・ペレス(レッドブル)
3位シャルル・ルクレール(フェラーリ)
第3戦オーストラリアGP:
優勝カルロス・サインツ(フェラーリ)
2位シャルル・ルクレール(フェラーリ)
3位ランド・ノリス(マクラーレン)
第4戦日本GP:
優勝マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2位セルジオ・ペレス(レッドブル)
3位カルロス・サインツ(フェラーリ)

オーバーテイク、アンダーカットも可能なコースレイアウト

中国GPが開催される上海インターナショナル・サーキットは、中華人民共和国上海市嘉定区に位置する国際サーキット。2004年6月に完成し、20万人を収容する規模を誇る。

コースレイアウトは、低速コーナー、高速コーナー、そして超ロングストレートと様々な種類のコーナーで構成されているのが特徴で、タイヤへの負荷が高く、とくに左フロントタイヤに厳しいと言われている。

レースでポイントとなるのは1.2kmほどの超ロングストレート。最終コーナーの立ち上がりをミスすれば簡単にオーバーテイクされてしまいかねず、時速320kmからのハードブレーキングで飛び込む1コーナーはオーバーテイクポイントとなる。

タイヤを供給するピレリは「追い越しが可能な箇所が複数あることもあり、2ストップのレースとなると予想されます。また、鈴鹿と同様、 アンダーカットは効果的でしょう」と分析している。

新しいスプリントスフォーマットで戦略はどうなる?

もうひとつの注目ポイントが、今シーズン初めてスプリントレースフォーマットで開催されること。そして、今年からそのスプリントレースフォーマットのレギュレーションが新しくなった。

昨年までは、金曜にはフリー走行と決勝用予選、土曜にはスプリント・シュートアウト(スプリント用の予選)とスプリント、日曜に通常の決勝が行われるという流れだった。しかしわずか1時間のフリー走行で予選にのぞなくてはいけないため、今年から金曜に「フリー走行」と「スプリント予選」、土曜には100kmの「スプリント」と決勝用の「予選」、日曜に「決勝」というスケジュールで行われることになった。

昨年までは土曜日にスプリントの予選とレースを1日で行う形で完全に独立していて、グランプリの予選と決勝が金曜日と日曜日と分断されていたが、これが通常のグランプリのような関連性となった。

問題はやはりフリー走行が金曜日の1時間だけということ。2019年以来久々の開催ということもあり、チームにとってもデータが少なく(5年前のデータはあまり役にたたない)、わずか1時間のセッティングで急速に良化していくトラックにも対応しなければならない。これは、ドライバーとエンジニアにとって、イベントの準備中およびイベント中の両方において、シミュレーターでの作業がさらに重要になることを意味する。

ちなみに、2024年は、中国、マイアミ、オーストリア、アメリカ(オースティン)、サンパウロ(ブラジル)、カタールの全6戦がスプリントフォーマットで開催される。

さて、この新しいスプリントレースフォーマットはどう機能するか。第5戦中国GPは日本時間4月19日12時30分らのフリー走行で開幕する。

●2024年F1第5戦中国GP タイムスケジュール

フリー走行:4月19日11時30分〜12時30分(日本時間12時30分〜13時30分)
スプリント予選:4月19日15時30分〜16時14分(日本時間16時30分〜17時14分)
スプリント:4月20日11時〜12時(日本時間12時〜13時)
予選:4月20日15時〜16時(日本時間164時〜17時)
決勝(56周):4月21日15時〜(日本時間16時〜)