ワンターンの舞台で行われる芝2000m戦のハンデ戦、向正面からスタートして3角までが約950mで、最後の直線は約650m。瞬発力よりも持久力が求められるケースが多い。それ以上に特徴的なことは過去10年で1番人気馬が【0-2-3-5】で、2番人気馬に至っては【0-1-0-9】。

 人気があてにならないレースだ。トップハンデ馬は、延べ19頭が出走し【2-2-0-15】実績馬にとってはなかなかの鬼門レースだ。

 ◎セイウンハーデスはプリンシパルS優勝馬。こぶし賞は逃げてスタニングローズとアタマ差2着で、毎日杯、そしてセントライト記念はいずれも4着だから世代を代表する1頭だ。

 菊花賞はさすがに距離が合わなかったようだが、前走の「競馬法100周年記念」は菊花賞以来となる実戦で馬体重14キロ増でデビュー以来の最高馬体重。トップハンデタイを背負って、強い内容だった。過去、2000m戦は2戦2勝。まだ課題を多く残す馬だが、それだけ伸びしろがありそうだ。

 〇カレンルシェルブルは福島民報杯の優勝馬。ハービンジャー産駒の大型馬で、ハーツクライ産駒の母はJRAオープン馬。新潟競馬場の外回りワンターンコースは3勝クラスの魚沼Sで経験済み。

 この時はメンバー最速33.6秒の末脚で豪快に勝利を飾り、このレースを含め近5走で4度最速の末脚を記録している。中山金杯は後方から差を詰めて7着とはいえ勝ち馬から0.3秒差。着順から受けるイメージほど悪い内容ではなかった。広いコースに替わって初の重賞タイトルも夢ではない。

 ▲レッドランメルトは常総S優勝馬。2023年の飛躍が期待された1頭だったが、中山金杯は外枠に泣かされ、前走の小倉大賞典は道悪で力を出し切れなかった。ディープインパクト産駒の大型馬で、母はアルゼンチンの重賞勝ち馬。舞台が広いコースに替わって、見直したい1頭だ。

 △スパイダーゴールドは昨年4月の初勝利から、しっかりと間隔を空けられながら3つの特別戦含み4連勝中。いずれも左回りで1勝クラス湯沢特別は、今回と同じ新潟競馬場外回り2000mコースだった。母は米国ファンタジーS優勝馬で、ラーゴムの母。本馬はダイワメジャー産駒らしく瞬発力よりも持久力を武器とするタイプだが、重賞初挑戦でマークをかいくぐれるかがポイントになりそうだ。

 昨年2着の△カイザーバローズと、このコースで重賞勝ちの実績がある△カラテ、ホープフルS優勝のキラーアビリティも無視はできない存在だ。