昨年のアルテミスS覇者のチェルヴィニア(牝3、美浦・木村哲也厩舎)が、桜花賞(3歳牝・GI・芝1600m)の最長ブランクVを目指す。

 チェルヴィニアは父ハービンジャー、母チェッキーノ、母の父キングカメハメハの血統。母は16年にフローラSを勝ち、オークスが2着。祖母のハッピーパスは03年の京都牝馬Sを制している。そして曾祖母は名繁殖牝馬のハッピートレイルズなので、93年のマイルCSなど重賞6勝のシンコウラブリイ、05年のセントライト記念など重賞2勝のキングストレイルなどと同牝系となる。

 ここまで3戦2勝。昨年6月の新馬(東京芝1600m)はボンドガールから3/4馬身差の2着だったが、続く未勝利(新潟芝1800m)を圧勝した。その後はリフレッシュを挟み、アルテミスSに参戦。少し出遅れたものの、スッと先団へ。直線で前が詰まりそうな場面があったが、残り200m手前で進路ができると一気に抜け出し、あっさりと重賞初制覇を果たした。その後、阪神JFは体調が整わなかったために回避したが、仮に出走していれば1番人気だったはず。潜在能力では世代トップという声が上がるのも当然の逸材だ。

 勝てば21年のソダシ、23年のリバティアイランドの中118日を大きく更新する、中161日の桜花賞最長ブランクVとなる。イクイノックスの引退から4カ月、木村厩舎から次代を担うヒロインが誕生することを期待したい。