洞爺の地から27年ぶりにクラシックウイナー誕生なるか。メジロ牧場を引き継いで11年に開業したレイクヴィラファームが、桜花賞(3歳牝・GI・芝1600m)のライトバック(牝3、栗東・茶木太樹厩舎)でJRA・GI初制覇を目指す。

 レイクヴィラファームは数々の名馬を送り出したメジロ牧場を引き継いで11年に開場した。次世代を担う優れた繁殖牝馬の導入、新しい挑戦や創意工夫を繰り返し、国内外で活躍できる強い馬作りを目指している。努力は着実に実を結んでおり、これまでにJRA重賞を11勝。19年にはグローリーヴェイズが香港ヴァーズを制し、悲願のG1タイトル獲得となった。

 桜花賞にはライトバックが挑む。父キズナ、母インザスポットライト、母の父Exceed And Excelの血統。牝祖はDoff the Derbyなので、古くは91年の英愛ダービーやキングジョージVI世&クイーンエリザベス・ダイヤモンドSを制したジェネラス、JRAで重賞2勝のオースミタイクーン、最近では16年の皐月賞馬ディーマジェスティ、19年のスプリンターズS覇者のタワーオブロンドンが同じ一族となる。ここまで3戦2勝。前々走のアルテミスSは気性面の若さを露呈して4着に終わったが、その後の休養で心身が成長した。前走のエルフィンSは中団でしっかりと脚がたまり、直線で馬群の中から鋭伸。後にチューリップ賞を制するスウィープフィートに伸び勝ち、賞金加算に成功した。迎える大一番、実績では並み居るライバルに見劣るかもしれないが、決め手なら引けを取らない。

 レイクヴィラファームはこれまでJRAのGIに延べ18頭が挑み、19年天皇賞(春)のグローリーヴェイズの2着が最高着順。今回は前身のメジロ牧場時代を含めると00年朝日杯3歳Sのメジロベイリー以来、クラシックに限れば97年オークスのメジロドーベル以来の制覇がかかる一戦となる。4月を迎えても寒い日が続く洞爺に、吉報が届くことを願いたい。