本記事ではnetkeibaオリジナルAIが推奨する本命候補3頭を特筆すべき過去の傾向とともにご紹介します。

 今週の重賞競走は土曜日にアーリントンC(GIII)、日曜日に皐月賞(GI)とアンタレスS(GIII)が行われます。その中から中山競馬場で行われる皐月賞を取り上げます。まずは過去の傾向から。

 過去10年の皐月賞における前走着順別成績を見ていきます。過去10年の皐月賞では前走2着以内の馬が10勝2着9回3着8回と馬券圏内をほぼ独占しています。同世代の一線級が集まりハイレベルなレースになりますので、前走で連対し能力の高さを証明している事が重要と言えそうです。

 一方、前走で3着以下だった馬は2着1回3着2回。馬券に絡んだのは17年ダンビュライト、18年サンリヴァル、21年ステラヴェローチェ。この3頭の共通点は前走が重賞で5番人気以内の支持を集め5着以内に入っていました。それに加え、3頭とも新馬勝ちを収めていました。新馬戦で勝利しているのは素質の高さを示していると思いますし、重賞で人気になるのはそれだけの実績を有している証拠でもあります。前走で3着以下だった馬に関しては実績や素質の高さを証明している事が必要不可欠ではないでしょうか。

 続いては、過去10年の皐月賞での前走距離別成績です。過去10年の皐月賞では前走1800m組が7勝2着2回3着6回と良績を残しています。皐月賞は小回りの中山で多頭数の競馬となり道中のペースはある程度流れます。道中の追走スピードが要求されるため、前走で2000mよりも短い距離のペースを経験している馬に分があると言えそうです。今年の特別登録馬に該当馬はいませんが、前走で1600mを使っている馬も5頭が出走し2着2回。複勝率40%となっていますので、前走で2000mよりも短い距離を使われている馬には注目して損はないと言えます。

 一方、前走で1800m以外に出走していた馬では、前走2000m組が3勝2着6回3着4回。馬券に絡んだ13頭の内、12頭が前走4角で5番手以内につけていました。勝負所で5番手以内につけられる馬はそれだけスピードがあると考えられますし、前走2000m組に関してはその時の4角での位置取りには注意したいところです。前走で2200m以上に使われていた馬は15頭が出走し全て着外となっている事も覚えておきたいところです。

 それでは早速ですが、今週の皐月賞でAIから導き出された月曜日時点での本命候補3頭をご紹介します。

◆異なる魅力を持つ本命候補

メイショウタバル

 前走の毎日杯(GIII)で重賞初制覇。レースでは何が何でもハナへという感じではありませんでしたが、押し出されるかのように先頭へ。道中は他馬に絡まれる事もなく終始マイペースの逃げ。直線に入ると一気に後続を突き放し、2着に6馬身差をつける圧勝劇。上がりは最速でしたし、優秀な内容での勝利と言えそうです。

 デビューからの3戦は差し脚を活かす形でしたが、ここ2走は一転して先行策を取っておりスピードのあるところを見せています。このスピードを活かせる小回りの中山は歓迎材料と言えます。前走同様にここも先行力を活かし、他馬を圧倒する走りに期待したいところです。

シンエンペラー

 前走の弥生賞(GII)で2着。勝ち馬は後方から捲り4角2番手の馬。3着は逃げた馬が残っており比較的前有利な馬場や展開の中、シンエンペラーは道中5番手を追走。勝負所で仕掛けられてからの反応は今ひとつでしたが、直線ではジリジリと脚を使って連対を確保。上がりは最速タイを記録していましたし、休み明けだった事を考えれば内容は悪くなかったと言えます。

 昨年はホープフルS(GI)でも2着と好走していますし、世代トップレベルの能力を備えているのは証明しています。中山芝2000mでの経験も豊富ですし、デビューからの4戦で連対を外していない安定感もありますので、ここも大崩れせずに走ってくれるはずです。

ビザンチンドリーム

 昨年12月の新馬戦では前へ行った馬が上位に残る流れの中、後方から驚異的な末脚を見せて2着に3馬身差をつけて快勝。前走のきさらぎ賞(GIII)でも道中は後方からの競馬。しかも、道中はペースが流れずに上がり勝負となり、ビザンチンドリームは大外を回る苦しい競馬となります。

 それでも直線では前との差を詰めて、ゴール前できっちりと差し切り重賞初制覇となりました。2着とはハナ差の接戦ではありましたが、上がり勝負の流れを大外から差し切った内容は秀逸。能力の高さを十分に示す走りだったと言えます。今回は前走から更なる相手強化となりますが、ここ2戦のパフォーマンスを見れば通用する可能性は十分。スタートが速くない印象で今回も後ろからの競馬になりそうですが、差し脚の活きる流れになればチャンスは出てくるのではないでしょうか。

 今回は以上となりますが、枠順確定後の週末版では枠番や調教時計、天候などが加味されます。現時点で浮上しなかった馬が急上昇する事もありますので、そちらも楽しみにお待ちください!


AI予想を見る