デジタルガレージの決済事業子会社DGフィナンシャルテクノロジーは5月9日、自社とニッセンの合弁による後払い決済事業会社SCOREについて、ニッセンが保有する全株式を取得し、完全子会社化すると発表した。

DGフィナンシャルテクノロジーはこのほど、自社とニッセンの合弁会社で、49%の持ち株を保有するSCOREについて、ニッセンが保有する全株式(51%)をDGフィナンシャルテクノロジー取得する基本合意書を締結した。株式譲渡は2024年7月1日の完了を予定しており、株式譲渡完了後、SCOREはDGフィナンシャルテクノロジーの完全子会社となる。

SCOREは、DGフィナンシャルテクノロジーとニッセンの合弁により2018年に設立した後払い決済事業会社。総合決済サービス「VeriTrans4G」の標準決済メニューとして、EC・通販等で注文商品到着後に支払いができる後払い決済サービス「ベリトランス後払い」サービス展開し、導入加盟店数は順調に伸長している。



後払い決済サービスは、クレジットカードを持たない若年層や、非対面決済での安心感を重視する中高年層を中心に重要な決済手段の1つとして認知が高まっており、今後も引き続きEC・通販等での導入増加が期待されている。



こうした背景のもと、DGフィナンシャルテクノロジーは、現在のB2C後払いの拡大に加えて、グループ横断で展開しているB2B領域へも踏み込んでいくことを視野に、本件株式取得、および完全子会社化の決定に至ったとしている。

デジタルガレージグループとDGデジタルガレージは、今後もより多くのEC・通販事業者の事業成長と、多様な消費者の利便性向上への貢献を目指す。決済プラットフォームを軸としたグループ戦略「DG FinTech Shift」のもと、M&Aを含む事業戦略を通じて中期経営計画の早期達成を目指すとともに、安心・安全で便利なキャッシュレス社会の実現に貢献していく考えを示した。

本取り組みにあたり、DGフィナンシャルテクノロジー 代表取締役社長 篠寛氏は、「昨年11月のDGコマース設立以降、DGのグループ戦略『DG FinTech Shift』を加速させ、決済プロバイダーからデジタルコマース全般を支援する総合プラットフォームへの拡張を急ピッチに進めております。後払い決済サービスのさらなる拡大を図り、決済の軸を強化し、コマース全体をサポートするデジタルコマースプラットフォーム戦略によるマネタイズの多層化を推進していきます」とコメントした。