キャスターの辛坊治郎が3月13日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。北海道ニセコ町が今年11月から、1人1泊最大2000円の宿泊税を導入する予定となったことに触れ、「ニセコ町やその周辺ではホテルの高級化が進み、人件費も上昇。地域経済全体としては人材の取り合いになっている」と解説した。

ニセコ駅

ニセコ駅

北海道ニセコ町が導入を目指していた宿泊税について、総務省は13日付で導入に同意すると発表した。宿泊税はホテルなどの宿泊料金に上乗せして徴収するもので、京都市や金沢市などの観光地で導入が広がっている。ニセコ町では今年11月から、宿泊料金に応じて1人1泊最大2000円の宿泊税を予定している。

辛坊)1人1泊2000円だと、2人で泊まったら宿泊税だけで4000円もします。ところが、これは1泊10万円以上の宿泊料金のケースです。高級ホテルほど宿泊税が高くなります。高級ホテルに泊まらない私などには少なくとも関係ない話です。

ニセコ町の宿泊税は、1泊の宿泊料金が5001円未満は100円、5001円〜2万円未満が200円、2万円〜5万円未満が500円などとなっています。私などは、このくらいまでですね。それ以上は5万円〜10万円未満が1000円、そして10万円以上が2000円となっています。

1泊10万円以上の宿泊料金といえば、少し前までの私の印象だと有名なシティーホテルの一番高いスイートルームのような部屋です。ところが今、ニセコ町などでは外国人が泊まる高級ホテルだと当たり前のように10万円を超えています。びっくりですよ。

円安ということもあり、ちょっとしたお金持ちの外国人にとっては1泊10万円の宿泊料はお安いのでしょう。そのようなお金持ちの外国人には、2000円の宿泊税はものすごく安く感じるのでしょうね。それだけなら、「どうぞ外国人の方はたくさんお金を落としてください」で済む話です。ところが、問題も起きています。

ニセコ町やその周辺ではホテルの高級化が進んでいます。それに伴い、人件費もどんどん上昇しています。このため、もともと賃金が低めの介護職などに就いている方々の中には、高値で雇ってくれるホテルに転職する人もいます。そういうこともあって、どうしても必要な人手が足りないという職場も出てきています。一部の観光業者はかなり儲かっているかもしれませんが、地域経済全体としては人材の取り合いとなり、「外国人がお金を落としてくれてよかった」では済まされない側面もあります。