<中日5−11ヤクルト>◇18日◇バンテリンドーム

頼れる主砲が、打線のど真ん中に帰ってきた。ヤクルト村上宗隆内野手(24)が、先制の今季2号2ランを放った。

0−0の1回2死一塁。カウント3−1からの5球目。中日先発・柳の外寄りの141キロ直球を広いバンテリンドームの左翼スタンドギリギリへ運び、14日DeNA戦(横浜)以来の1発をかました。「どこの球場でも逆方向に打てるのは僕の持ち味」と頼もしかった。

4番として“24年1発目”。開幕54打席目で生まれた今季1号は2番で放ったもの。シーズンが始まり、開幕から11試合で本塁打、打点ゼロが続いた。気分転換もかねて、13日に人生初の2番で起用され3試合が続いた。前日17日から2試合連続で4番に座り、この日は5打数3安打2打点。高津監督は「人間なので全てうまくいくとは思っていないですし、彼の苦しむ姿をたくさん見てきたので、またこれも一つ乗り越えて大きく成長していく時期」と爆発に期待した。

打つだけじゃない。4点リードの8回には中前打で出塁し、次打者・サンタナの場面で今季2個目の盗塁。その裏から登板した4番手・嘉弥真が連打で一、二塁のピンチを招くと、内野手の中で誰よりも真っ先にマウンドへ駆け寄り、先輩のお尻をポンとたたいた。

19日は移動し、神宮でDeNA戦。復帰した筒香に対して「敵としてやっかいというか、1人加わったことでベイスターズがより強くなるかなと思う。そこに負けないように厚い打線で戦っていければなと思います」。ヤクルトの中心には、貫禄さえ漂わせる24歳がドンと構える。【栗田尚樹】

○…オスナのバットが止まらなかった。初回に左前打、2回に左翼スタンドへ2号ソロ、5回は左中間への適時二塁打。残すは三塁打でサイクル安打の中、9回は3号満塁弾。「自分がスリーベースを打つのは外野手がずっこけるぐらいしかないので、期待はしていなかったです」と報道陣を笑わせた。高津監督は「今は自分のタイミングでしっかりとしたスイングができてる」と称賛した。

▽ヤクルト高津監督(相手先発の柳に二塁打を許し、5回3失点の先発高橋の投球に)「しっかり休養を与えて、週に1回の登板を任せてるわけなので、全部0で抑えろというわけじゃないんですけど…。僕もちょっと反省していますね」