◆練習試合・ソフトバンク3軍12―2韓国・斗山2軍(17日、韓国・斗山ベアーズパーク)

 ソフトバンクの育成4年目、佐藤宏樹投手(25)が先発し、快投を見せた。7回78球を投げて5安打1失点。「スリーボールにならなかったことや先頭打者をしっかり抑えることができたことなどがいい結果につながった」と汗を拭った。

 真っすぐと変化球を丁寧に投げ分けながら、4回までパーフェクト。5回、先頭打者に左中間二塁打を許したが、その後は打者3人をしっかりと抑えた。6回も2死から連続安打でピンチを招いたが踏ん張る。7回に長打と安打で失点したが、無四球で5三振の力投だった。この日最速の146キロは、序盤だけでなく、終盤も記録し、落ちなかった。

 秋田・大館鳳鳴高、慶大を経て育成ドラフト1位でソフトバンク入り。「今年は基本的にゾーン勝負」と語る。春季キャンプの時から、倉野投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーターに、3球以内に追い込むことを助言されて実戦に臨んでいる。昨季までは、際どい所に投げた球がボールになってカウントが悪くなってしまった時、「これ以上甘くなったら打たれてしまう」とさらに厳しく攻めて、それが決まらずに四球を許すケースがあったという。「今季はブルペンからしっかりゾーンでストライクが取れるように練習して、試合ではそのゾーンを広げていく(感覚)。だから四球も減った」と明かす。

 さらに「初球からストライクが取れることで、自分が優位になるので、その後の真っすぐやフォークなど投げていて余裕も出てくる」とうなずいた。

 今季初めてウエスタン・リーグで登板した4月9日のオリックス戦(タマスタ筑後)では2回2失点と結果を残せなかった。「(3軍に)落ちてきてしまった以上は、まずはこういう投球ができるとか、変わったっていうところをアピールしていかないといけない。今日のような投球を継続していく」。投球スタイルを確立するための韓国遠征にする。(浜口妙華)