Mariko Sakaguchi

[東京 4日 ロイター] - 午後3時のドルは、前日のニューヨーク市場終盤(150.15/16円)から小幅高の150円前半で推移している。日経平均が初の4万円台に乗せるなど堅調に推移したことを受けて円売り圧力が強まり、ドルは底堅さを維持した。時間外取引の米長期金利が上昇したこともドルのサポート要因となった。

朝方は一時149.84円付近まで下落する場面があった。日銀の政策修正観測を巡る思惑が重しとなった可能性があるものの、「特段ニュースに反応したという印象はない」(国内銀為替セールス担当)という。

仲値公示に向けて実需の買いが入ったとみられ、ドルは150円前半まで水準を戻した。また日経平均株価が4万円台に上昇したことを受けて、為替ヘッジに伴う円売り圧力も強まり、ドルはじり高で推移した。

足元ではドルの上値の重さが意識されている。「ドルの強い材料は出尽くした印象で、そろそろ天井なのではないか」(楽天証券のFXディーリング部、荒地潤氏)との見方だ。「3月は日本企業の決算となるため、150円後半ではドルを売る動きが出やすいのではないか」(同)という。

ドルは2月中旬に150円台に上昇し、そこから2週間以上、149.80−150.80円を中心としたレンジが続いている。

みずほ銀行のチーフマーケットストラテジスト、鈴木健吾氏は「テクニカル的にはドルのトレンドは上向きであるものの、(狭いレンジで)横ばいでの推移が続き過ぎている」とし、「150円付近にある20日移動平均線を下回る日が増えれば、ドルは上がりきれなかったとの見方から、一旦上昇トレンドが終わる可能性が出てきた」と述べた。ドルに調整売りが出た場合は、146円前後が下値サポートとして意識されやすいという。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 150.30/150.31 1.0844/1.0845 162.99/163.00

午前9時現在 150.13/150.14 1.0840/1.0844 162.77/162.78

NY午後5時 150.06/150.09 1.0837/1.0841 162.71/162.75