協定書に調印した四季彩ホテル千代田館の野田美香社長(中央左)と楮原農地保全組織の吉浦正蔵副代表(同右)=佐賀市大和支所

 佐賀市大和町楮原(かごはら)の棚田(約6・7ヘクタール)を守るため、楮原農地保全組織と四季彩ホテル千代田館(同市)は24日、棚田ボランティアに関する協定を結んだ。

 協定に基づき、5月8日に千代田館のスタッフ6人が楮原の棚田で稲の種まきを手伝う。野田美香社長は「佐賀の良いところを発信すると同時に、交流も深めてほしい」と話した。

 同組織の吉浦正蔵副代表(65)は「人手不足の解消につなげ、歴史ある楮原の棚田の風景を守りたい」と話し、耕作放棄地にコスモスを植えたり、大和町名物の干し柿を活用したりするなど、今後の活動案を紹介した。

 県農山村課によると、これまでに延べ43団体が県内の17地域と協定を結び、農作業やイベントの支援を行っている。藤﨑孝史副課長は「山間部の農地の活性化につながってほしい」と期待する。(上田遊知)