現地時間3月17日に開催されたFAカップ準々決勝で、マンチェスター・ユナイテッドは遠藤航を擁するリバプールと本拠地オールド・トラフォードで対戦。120分の激闘を4−3で制し、坂元達裕が所属する2部コベントリーとの準決勝に駒を進めた。

 ホームサポーターの大声援を受けるユナイテッドは鋭い出足を見せ、開始10分でスコット・マクトミネイが先制点をゲット。しかし、反撃を受けて前半のうちに逆転を許し、そのまま終盤に突入。1−2で土俵際に追い込まれたが、87分にアントニーが値千金の同点弾を挙げ、延長戦に持ち込む。

 すると、105分にハービー・エリオットに勝ち越し弾を許すも、112分にマーカス・ラッシュフォード、120+1分にアマド・ディアロが魂のゴール。最後は気持ちで相手を勝り、劇的勝利を収めた。

 クラブ公式サイトによれば、エリク・テン・ハーフ監督は「以前にもこのような試合はあったよ。だけど、マンチェスター・ユナイテッド対リバプールという世界最高の試合で、こんな出来事が起こるなんて歴史的だ」と大興奮。さらに「今シーズン最高のプレー?」と問われた際には、こう答えた。
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「そうだね、最初の35分間は、今シーズンのチームの中で最高のプレーだったと思う。ポゼッションの内外でも非常に良いプレーができた。最後の10分もそうだった。リバプールはとても良いチームだ。一時、彼らに主導権を握られたが、最終的に自分たちのスタイル、特にシステムを変えてからは主導権を握り返し、チャンスを作り、ゴールを決めた。

 勝利のために、チームは回復力と決意を示してくれた。この試合だけでなく、シーズンを通して、我々は多くの挫折を味わってきた。選手たちは精神的にとても強い。もちろんファンのサポートも助けになる。でも、私たちはファンを元気づけることができた」

 熱を帯びるオランダ人指揮官は、「今こそ我々の瞬間だ」とも語る。

「どのチームもシーズン中にこのような瞬間が必要だが、我々にはその瞬間がなかった。これは、チームが本当に信念とエネルギーを得て、素晴らしいことを成し遂げられる瞬間かもしれない。リバプールに勝ったように、私たちはどんな相手にだって勝てる。その点を証明できるかどうかは自分たち次第なんだ。今日はそれができた」

 プレミアリーグでは現在6位。4位以内に与えられるチャンピオンズリーグの出場権獲得へ、残り10戦は一戦必勝だ。

「私たちはまだ順位争いをしている。1月から勝ち続けているが、これから全ての試合が決勝戦だ。目標を達成するために、ベストを尽くしてプレーする必要がある。我々の目標はチャンピオンズリーグの出場権と、トロフィーの獲得だ」

 リバプール撃破を弾みに、ユナイテッドはシーズン終盤の主役となれるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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