[W杯予選]日本 1−0 北朝鮮/3月21日/国立競技場

 最後まで1点を守り抜いたね。ワールドカップ予選の北朝鮮戦で、日本は開始2分に田中碧のゴールで先制。その後、チャンスがありながらも決め切れず。追加点は取れなかったけど、しっかりと勝ち切れたのは良かった。

 日本の勝負強さは素晴らしかったと思う一方で、北朝鮮の奮闘の方が強く印象に残っている。早々にリードを奪われたけど、時間の経過とともに攻勢を強めて、日本をおおいに苦しめた。決定機もあったし、それが決まっていれば、結果は違っていたかもしれない。

 縦に速い攻撃には力強さがあった。局面でも身体を張って守る。多少、ラフなプレーが目についたとはいえ、それを差し引いても、北朝鮮は良いチームだなと思った。応援も迫力があったよね。

 北朝鮮のタフでアグレッシブなプレーに対し、日本も簡単には負けない。球際でバチバチとやり合う。お互いに強度が高くて、まさに“戦う”という感じ。シンプルに試合として面白かった。
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 正直、北朝鮮がここまで手強いチームだとは思わなかった。もっといろんな面で洗練されてくれば、日本にとってかなり脅威になるんじゃないかな。

 日本は無失点に抑えたとはいえ、相手のロングボールを嫌がるシーンも散見された。この前のアジアカップで露呈した課題を、また突きつけられたような気もする。アジアの戦いでは、この点をもっと改善していかないと、また難しい戦いを余儀なくされると思う。

 いかに跳ね返すか。あるいはロングボールを蹴らせないようにするか。今回の北朝鮮戦もしっかりとフィードバックして、アジアの舞台では無類の強さを見せられるようになってほしい。

【著者プロフィール】
岩本輝雄(いわもと・てるお)/1972年5月2日、51歳。神奈川県横浜市出身。現役時代はフジタ/平塚、京都、川崎、V川崎、仙台、名古屋でプレー。仙台時代に決めた“40メートルFK弾”は今も語り草に。元日本代表10番。引退後は解説者や指導者として活躍。「フットボールトラベラー」の肩書で、欧州CLから地元の高校サッカーまで、ジャンル・カテゴリーを問わずフットボールを研究する日々を過ごす。23年に『左利きの会』を発足。

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