アトレティコ・マドリードからバルセロナへとレンタル移籍中のFWジョアン・フェリックスが、胸中を明かした。8日、スペイン紙『アス』が伝えている。


 昨夏に、ディエゴ・シメオネ監督と仲違いするする形で、憧憬のクラブであるバルセロナにレンタル加入すると、ここまで公式戦35試合に出場し9得点6アシストを記録しているJ・フェリックス。昨年12月に保有元のアトレティコ・マドリードと対戦した際には、ゴールを決めた直後に不文律破りのセレブレーションに及んだ他、「僕を含めたあらゆる選手が、バルセロナのスタイルの方を好きと言うだろう。アトレティコの選手も例外ではない」と守備的スタイルのシメオネ監督に対する皮肉を口にするなど、アトレティコ・マドリードに復帰することを考えていない言動を見せてきた。


 そうした状況で今月、アトレティコ・マドリードのエンリケ・セレソ会長が、同選手のバルセロナ残留を認める趣旨のコメントを発した。これに対して、カタルーニャのラジオ番組に出演したJ・フェリックスは「このクラブが、このクラブに関わる全ての人々が好きだし、ドレッシングルームの雰囲気も素晴らしいよ。ここで続けたいか? 僕自身の考えとしては、うん、そうだね」としつつ、「セレソは人格者で、とても感謝している。常に僕を助け、家族の面倒まで見てくれた。それに、僕の活躍を望んでくれている」と明かした。


 また、J・フェリックスは「僕の頭の中には、スタメンで全試合に出場するという野望がある。でもね、フットボールは浮き沈みが激しいし、競争するライバルがいるんだ」と告白。続けて「シャビは素晴らしい人間。選手たちのことを、バルセロナを代表するということがどういうことなのかを理解している。それから、何が起こっているのかをちゃんと説明してくれる。僕たちはシャビの考えが好きで、彼と一緒にいるつもり。まぁ、続けてもらいたいけど、全ては会長次第」とシャビ監督についても語った。


 “ブラウグラナ”の一員として、目下に控えるチャンピオンズリーグ(CL)での勝ち上がりを意気込むJ・フェリックス。10日の準々決勝ファーストレグのパリ・サンジェルマン戦を前に、同選手は「ベスト4の予想? マドリーとシティはシティで、アーセナルとバイエルンはアーセナルだと思う。僕たちがPSGに勝ち、そしてアトレティコがドルトムントを退けて欲しいね」と見解を示している。


 バルセロナでの継続を切望するJ・フェリックスは、プレーで自身の価値を高められるだろうか。手始めに、パリ・サンジェルマン戦での活躍が求められる。