初の1200mで開花の予感

2024年3月24日に中京競馬場で行われる第54回高松宮記念。1200mのGⅠとなって今回で29回目の開催だ。ディープインパクト産駒がどうしても勝てなかったGⅠでもある。母の父に目を向けると、ここ4年でNorthern Dancer系を母父に持つ馬が5頭も連対している。特に、Danzig系やStorm Catなど、米血で軽いスピードを武器にした系統が活躍する傾向にある。

今回の登録馬で注目したいのはシャンパンカラー。父ドゥラメンテは距離の長短問わず活躍馬を出している万能種牡馬。シャンパンカラーの母父Reckless AbandonはDanzig系の種牡馬で、欧州の短距離重賞を4勝した快速馬だ。祖母の父はStorm Cat系で、最近の高松宮記念のトレンドにぴったり当てはまる。シャンパンカラーはNHKマイルCの勝ち馬で今回が初めての芝1200m戦となるが、母系の血統から見ると魅力的だ。

2024年高松宮記念に出走するシャンパンカラーの血統表,ⒸSPAIA


もう1頭、香港から参戦するビクターザウィナーは欧州と米国の血、そしてスピードとスタミナを裏付ける要素が多い面白い血統。父Toronadoは英国のマイルGⅠなどを勝った一流馬だが、本馬はスプリンターだった母の影響を受けている様子。中京の芝は合いそうな配合なので、本番でどんな走りを見せてくれるか楽しみだ。

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