日本高校野球連盟は18日、安全性を示すSG基準に満たない金属バットが市場に流通していたことを明かした。今春から低反発の新基準バットに完全移行。製造元のSSプロダクト社が発注し、中国の工場で生産されたザナックス、三共スポーツ、ハイゴールド、イソノ、ボルテカの国内メーカー5社の計3351本のバットが、基準値を上回る反発性能を有していた。

 高野連は全国の加盟校に新基準バットを計3本ずつ配布。うち安全基準を満たしていない5社のバット計2510本について使用を禁じ、すみやかに回収し、新基準に適合したバットと交換することを決めた。自費購入した分については各メーカーが自主回収して賠償。井本亘事務局長は「極めて重大な違反と言わざるを得ない」とコメントした。

 今春選抜大会では出場32校のうち5校が当該バットを持ち込んでいたことを確認。各都道府県の春季大会を含めて公式戦の記録は全て取り消されない。