◇東京六大学野球・第4週最終日 慶大3―2立大(2024年5月8日 神宮)

 4回戦1試合が行われ、慶大は3―2で立大に勝利。2勝1敗1分けで勝ち点を獲得し、首位の早大と並ぶ勝ち点3とした。西武、巨人などで通算525本塁打を記録した清原和博氏(56)の長男で、4番の正吾内野手(4年)は3回に2点二塁打を放って勝利に貢献。立大は16年春以来の慶大からの勝ち点獲得はならなかった。

 父と息子の笑顔がシンクロした。1点を追う3回1死満塁から慶大の4番・清原が左越えに一時逆転の2点二塁打。塁上から一塁側内野席で観戦する和博氏を「やってやったぞ!と見せたかった」と右手で指さした。父も、それに応えるように笑顔で拍手を送った。

 1勝1敗1分けで迎えた第4戦は、雨中の熱戦。2―2で迎えた8回に7番・常松が決勝打を放った。開幕から不動の4番を務める清原は、今カード4試合で計16打数6安打、打率・375、5打点と活躍。堀井哲也監督も「4番は外せない」と全幅の信頼を寄せる。

 高校野球の経験がないにもかかわらず慶大でレギュラーを奪取した清原は言葉に力を込める。「プレッシャーを楽しむマインドチェンジができている」。レジェンドの血を引く男の可能性は無限大だ。(柳内 遼平)