東北最大規模の伝統の市「鹿島台互市」が10日から宮城県大崎市で始まり、およそ180の露店が軒を連ね、多くの買い物客でにぎわいました。毎年春と秋の2回開催されているこの鹿島台互市。その歴史を辿ると変わったもの変わらないことが見えてきました。

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鹿島台互市は、明治時代に鹿島台村の村長として質素な暮らしを貫き「わらじ村長」と呼ばれた鎌田三之助が始めたもので今年で、115年目となります。

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1966年、秋の互市。tbcに残る最も古い互市の映像です。桶や竹細工に加え、年の瀬を迎える前とあってか臼を品定めする人が多く映っていました。

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10年後の1976年、春の互市では、竹細工や包丁などの金具、それに野菜を買い求める人で賑わっていました。

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時代は進み平成に入ると…、臼を買う人は見当たらず、苗木や野菜を買う人が多く見られます。

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さらに2000年代に入ると、互市の商品をインターネットで購入できるというサイトが登場。ネット社会の到来に対応していました。

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松永広さん:
「一回りしてくるとやんだくなっちゃうんだから、今買っときな」

およそ100年前から出店している金物屋の3代目、松永広さん。売られているものは変わってきたと話します。

金物屋の3代目 松永広さん

松永広さん:
「昔は道具屋とか、かご屋、桶屋、苗木屋が多かったが、今は食べ物やが多い(昔は)農作業などで使う道具が多かったが、家庭で使う包丁が多くなった」

時代と共に変わるものがある一方、ずっと変わらないのがこの賑わいです。

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松永広さん:
「面白いですね。お客さんも喜んでくれるし。毎年来るのが楽しみ。春と秋の互市、毎年やるつもりでいる。体が続く限り」

大崎市鹿島台にとって大切な催しとなっています。

ちなみに互市の由来は出店者同士が「お互いに」売り買いできる。売り手は利益を、買い手は楽しみを得られるということで「お互い」に得られるものがある。この2点が由来になっているそうです。