「仙台うみの杜水族館」の生き物たちをシリーズでご紹介します。1回目は、のんびりと泳ぐさまは、「見ていて癒される」と大人気の「クラゲ」です。その知られざる不思議な生態に迫ります。
水槽の中を、ふわり、ふわりと泳ぐのは「ミズクラゲ」です。
ミズクラゲは日本近海に生息する代表的なクラゲの一つです。主に、プランクトンを食べています。傘から下に沿って伸びた触手にはかゆみを感じる程度の弱い毒があります。
そして、ミズクラゲがすごいのは・・・。
仙台うみの杜水族館魚類担当 阿部鮎美さん:
「このミズクラゲは、胃が透明なので、餌を食べると胃が餌の色に変化して見えます」
ミズクラゲの傘の中央にある四つ葉のクローバーのような部分が人間でいえば胃にあたる「胃腔」です。
オレンジ色のブラインシュリンプを餌として与えます。すると、口から入った餌は、胃腔に運ばれていきます。胃腔の中は透けて見えるため食べた餌も見えるのです。そして、餌を食べてからおよそ1時間、ブラインシュリンプと同じように胃腔の色もオレンジ色になりました。これって、なんとも神秘的です。
胃が透けるミズクラゲ、お昼ご飯を食べたあとの午後、普段とは違う神秘的な姿を見ることができます。