宮城県多賀城市で開かれている貴重な仏像などの展覧会「悠久の絆 奈良・東北のみほとけ展」で、30日から国宝の興正菩薩坐像の展示が始まるのを前に29日、仏像の展示の準備が行われました。

多賀城市の東北歴史博物館では、29日朝、奈良の西大寺に収められている国宝、興正菩薩坐像が、専門の業者によって運び込まれ展示室に設置されました。

TBC

この仏像は西大寺を再興した鎌倉時代の僧侶・叡尊が80歳を迎えたことを祝おうと叡尊が存命中の1280年につくられたものです。鎌倉時代の仏像は生きているかのような繊細な作りが特徴で、長い眉毛や張りのある顔など叡尊の姿が細かく表現されています。

TBC

奈良国立博物館学芸部 岩井共二美術室長:
「お寺からなかなか出ることのない御像です。本当に特別な機会としてこの場にいらっしゃるということで、ぜひとも見てもらえれば」

奈良国立博物館学芸部 岩井共二美術室長

「悠久の絆奈良・東北のみほとけ展」は多賀城市の東北歴史博物館で6月11日まで開かれています。

TBC