ファイナルで初の偉業を成し遂げたヨキッチ&マレー。猛威を振るうナゲッツの名コンビはシャック&コビー以上?<DUNKSHOOT>
シリーズ成績1勝1敗で迎えたこの試合、ナゲッツはニコラ・ヨキッチとジャマール・マレーの2枚看板が躍動。ヨキッチが32得点、21リバウンド、10アシストとNBAファイナル史上初となる「30−20−10」を達成すれば、マレーも34得点、10リバウンド、10アシストとプレーオフ初のトリプルダブルをマーク。
ファイナルの試合で同チームの2選手が30得点超えのトリプルダブルを記録したのはリーグ史上初。また、この日ヒートは先発5人で計66得点、25リバウンド、12アシストをあげたが、ナゲッツはヨキッチ&マレーの2人だけで66得点、31リバウンド、20アシストを叩き出した。
試合後、ナゲッツのマイケル・マローンHC(ヘッドコーチ)は「ニコラとは8年、ジャマールとは7年来の付き合いだ。私たちはかなり良い瞬間を過ごしてきた。しかし、NBAファイナルではそうではなかった。今夜あの2人は歴史に名を刻み、誰も成し遂げたことがないことをやった。7年の共闘期間で最高のパフォーマンスだった」と称賛した。
ただ、ヨキッチは「正直言うと、(記録に)あまり意味はない。僕はただ勝ったことが嬉しい」と冷静に振り返っていた。
それでも、ヨキッチ&マレーのコンビが大舞台で圧巻のパフォーマンスを披露していることは間違いない。ここまでのファイナル3試合で、前者は平均33.0点、14.0リバウンド、9.3アシスト、後者は平均26.0点、6.7リバウンド、10.0アシストをあげている。
2人合わせると平均59.3点、20.7リバウンド、19.3アシスト、フィールドゴール成功率55.0%を残しており、これはロサンゼルス・レイカーズを3度の優勝に導いた、シャキール・オニールとコビー・ブライアントがコンビ結成後、初めてファイナルに進んだ2000年のシリーズ成績(平均53.6点、21.3リバウンド、6.5アシスト、フィールドゴール成功率52.2%)を多くの項目で上回っている。
そのほか、カリーム・アブドゥル・ジャバー&オスカー・ロバートソン(50.5点、23.5リバウンド、12.3アシスト/ミルウォーキー・バックス)、ジャバー&マジック・ジョンソン(54.9点、24.8リバウンド、11.9アシスト/レイカーズ)、アキーム・オラジュワン&クライド・ドレクスラー(54.3点、21.0リバウンド、12.3アシスト/ヒューストン・ロケッツ)と、過去のビッグマン&ガードのコンビ成績と比較しても、同等以上の数字を残している。(いずれもファイナル初出場時の合計スタッツ)
今季ナゲッツを球団初優勝に導けば、ヨキッチ&マレーはNBAの歴史に名を残すコンビになるはずだ。
構成●ダンクシュート編集部
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