現地時間3月17日に行なわれたオランダ・エールディビジ第26節で、フェイエノールトはヘーレンフェーンを3-2で下した。

 2度にわたってホームチームの先行を許したフェイエノールトだが、74分に再度追いつくと、88分、相手DFがGKへバックパスする際のミスを見逃さなかった上田綺世がボールを奪い、難なくゴールに流し込んで決勝点をゲット。75分にサンチャゴ・ヒメネスに代わって登場した日本代表ストライカーは、4節ユトレヒト戦以来となる今季2点目を挙げ、大きな仕事を果たしている。

 クラブはSNSで「チームを勝利に導いた」と上田を称賛し、公式サイトでも「やった!とうとう日本人選手がゴールを決めた! 上田は(ヘーレンフェーンDFの)シブ・ファン・オッテレのミスに対して容赦なかった。彼にとっては嬉しい結果だ!」と綴って祝福した。

 現地メディアの報道を見ると、全国日刊紙『AD』は上田のゴールを「ちょうど良いタイミングで、上田にプレゼントが届いた」と表現し、「日曜日の午後、彼はヘーレンフェーン戦での勝利を決定づける選手となった。今季、ユトレヒト戦でしかゴールを決めていなかったことで、この日本人選手については疑念が増しているように見えたが、サークル・ブルージュからの新戦力はヘーレンフェーンに対して勝利をもたらす決勝点を挙げ、サポーターを喜ばせた」と伝えている。
  一方、『De Telegraaf』紙は、「フェイエノールトでの日本人祭り。上田が決勝点を挙げて全員が喜ぶ」と見出しを打ち、「試合終了間際にヘーレンフェーンのファン・オッテレが提供したプレゼントを日本人ストライカーが利用。これはおそらく上田にとって、これまでで最も重要なゴールだ。彼は毎週、自身がゴールを決めることでフェイエノールトの成功に貢献できることを願ってきたが、この試合で勝利者になれたことを非常に嬉しく思っている」と報じた。

 続いて南オランダの地域公共放送「Rijnmond」は、「アルネ・スロット監督率いるチームは、フライスラントで2度のビハインドからの追い上げを果たし、試合終了間際には相手のミスに助けられた。途中出場したファン・オッテレは、審判によるボールインプレーの後、大きなミスを犯し、これを上田が最大限に活用。最後に日本人選手は、フェイエノールトで称賛される存在となった」と綴っている。

 また、同メディアのポッドキャストでは、デニス・クラネンベルク記者が「これは、上田にとって初めての重要なゴールだ」「ヒメネスに代わって10分間プレーした彼が今後、ロッテルダムで解き放たれることを期待している。日本代表戦の後、ユトレヒト戦、アヤックス戦というホームゲームが控えているが、そこで得点できることを願っている」と語った。

 そして、サッカー専門サイト『VOETBAL NIEUWS』は、「フェイエノールトはヘーレンフェーンを包囲するも、ホームチームは持ちこたえると思われました。しかし、ファン・オッテレがミスを犯し、ボールを上田に渡してしまった。日本人ストライカーは、このチャンスで何をすべきかを心得ていた。この控え選手はフェイエノールトで、見る者に感銘を与えた」と、上田の抜け目のなさを強調している。

構成●THE DIGEST編集部

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