コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、X(旧Twitter)にイラストや漫画を投稿している綾野六師さんの『遊んでそうなお兄さんの意外な高校時代』を紹介しよう。

同作は、遊んでいそうな見た目をしている料理屋のお兄さん・八雲旭を巡る日常を描いたショート漫画。八雲の高校時代を振り返った一作が投稿されると、2.7万もの「いいね」を獲得し、さらに30以上のコメントが寄せられている。作者である綾野さんに、同作を描いたきっかけや、こだわりのポイントなどを伺った。

■高校時代の見た目がイケイケすぎる?
八雲旭が働く料理屋に通うようになった比奈は、旭の妹である小夜と仲良くなった。そんなある日、お店に訪れていた比奈は小夜と一緒に、旭の高校の卒業アルバムを見ていた。

今の落ち着いた黒髪とは違って、金髪なうえに両耳にたくさんのピアスをつけており、それを見た比奈は、つい「かわいいね…!」と声をもらしてしまう。そこに殺気立った旭がやってきて、小夜に「仕事しよっか…?」と声をかけ、卒業アルバムを回収した。

その後、比奈は「高校の時の八雲さんのお話聞きたいです」と旭に質問すると、彼は「店手伝ってて 帰宅部だったし…」と答える。当時の自分を思い返す旭と、比奈が想像する高校時代の旭の姿には大きな違いがあった。比奈は、たまらずに「もう一回だけ…!!」と旭が持っている卒業アルバムに手を伸ばし…。

比奈と旭の仲睦まじい様子に対し、読者からは「ピュアピュアで心臓が止まるかと思った」「心の栄養源になる」「八雲さんの高校時代イケメンすぎる」といった反響が多数寄せられていた。

■作者の綾野さん「ギャップを大切にしながら描いている」
――『遊んでそうなお兄さん』シリーズを創作したきっかけや理由があればお教えください。

いつも見てくださる皆さまに少しでも癒しをお届けできるような作品を描きたいと考えていた時、もし自分ならこんな感じの人が朝通る道にいたら毎日頑張れそうだな…と思い、創作しました。

――描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。

全体を通して、見た目は遊んでそうなのに実はピュアで癒し系だった、というギャップを大切にしながら描いています。一コマ一コマを大事に自分のフェチをたくさん盛り込んでいるのですが、特に高校時代の八雲さんは、本当は料理屋である家の手伝いを毎日めちゃくちゃ真面目に頑張っているのに、その結果寝不足で人相が悪くなって誤解されてたらいいなという思いで描きました。人相悪い人も大好きなのでとても楽しかったです…!

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共に教えてください。

『遊んでそうなお兄さんの意外な高校時代』の回ですと、現実と理想の違いのコマと現在の八雲さんが「知られたくねぇなぁ…」と、普段飄々としている人の心の声が、口悪くなるところが気に入っています。気になる人の前では隠したい過去だったのかなと思います。

――「遊んでいそうなお兄さん」の張本人である八雲旭のビジュアルは、どのようにしてできあがっていったのでしょうか。

和装を描くのが好きなので、現代で和装が似合いそうな職業を考えた時に料理屋さんが思い浮かびました。また朝に「おはよう」と言ってくれそうな愛想の良い癒し系の感じの人物を想像していたら、自分が好きな雰囲気の糸目の胡散臭い遊んでいそうな八雲さんができあがっていました!

――今後の展望や目標をお教えください。

いつも見てくださっている方の心の隅の癒しに貢献できるような作品にしていけたらいいなと思います。もっと絵も漫画の見せ方や構成も魅力的にしていけるように頑張ります!

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!

いつも楽しみにしていただき本当にありがとうございます!読んでくださっている皆様のお陰でここまで描き続けてこられました。より魅力あるものを描いていけるよう頑張りますので、今後とも八雲さんたちをよろしくお願いいたします!