2年前、那須町の「那須サファリパーク」で飼育員3人がトラに襲われけがをした事故で、大田原簡易裁判所は16日までに、元飼育員の男性などに罰金付きの略式命令を出しました。

起訴状によりますと、那須サファリパークに勤務していた元飼育員の男性は2022年1月4日、ベンガルトラ「ボルタ」を獣舎に移さず通路に残したまま作業を終えました。

翌朝、通路に入ろうとした飼育員1人と救助しようとした飼育員2人が襲われ、腕を切断するなどのけがをし「那須サファリパーク」を運営する福島県二本松市の東北サファリーパークと男性支配人は、飼育員に安全のために必要な教育を行わなかったなどとしています。

大田原簡易裁判所は、業務上過失傷害の罪で略式起訴された元飼育員の男性に罰金50万円の略式命令を出しました。また、労働安全衛生法違反の罪で略式起訴された「東北サファリーパーク」に罰金50万円、支配人の男性に罰金30万円の略式命令も出しました。

いずれも2023年5月に書類送検され、大田原区検察庁が先月(3月)26日に略式起訴しました。