ソフトバンクの栗原陵矢内野手(27)が14日の西武戦(ベルーナ)で5試合ぶりに快音を響かせた。試合前まで打率0割9分1厘と低迷。カードが1巡する正念場で復調への兆しを見せた。6回に21打席ぶりとなる中前打を放つと、8回にも中前へ弾き返しマルチ安打をマーク。「苦しかったですね。(2本出て)ホッとはしていない。これを続けていかないと意味がない。今日1日だけのモノにしてはいけない。まだまだです」と素直な思いを吐露した。

 対戦が一回りするまで我慢の起用を続けてきた小久保監督は「練習からそんなに悪くないと思いながら見ていた。今日は内容も結果も見ていたんだけど、非常にいい形だった。ちょっと上がる兆しが見えたかなという打席に見えた」と評価した上で「(入れ替えは)当然、やっぱり競争の世界だから。でも、今日の内容を見て、もちろん(次戦の)札幌にも当然一緒に行きます」と語った。

 正三塁手として開幕スタメンをつかんだ意地を見せた栗原。16日の日本ハム戦(エスコン)からは野村勇内野手(27)が一軍に昇格する見込みだ。危機感は変わらず強い。