しがらきで英気を養ったハーパーが怖い
しがらきで英気を養ったハーパーが怖い

大阪杯2024

[GⅠ大阪杯=2024年3月31日(日曜)阪神競馬場、芝内2000メートル]

 現代競馬における最重要ポイントは牧場=トレセンの連携。ぶっつけでのGⅠ挑戦、1か月程度のレース間でも放牧に出ることが少なくない現状では、これがうまくいくかどうかが勝敗を左右する。

 在厩調整馬が大挙8頭集結した先週の高松宮記念。こういう時でも外厩が上位を独占する可能性が高いと記したが、実際、勝ったマッドクールがノーザンファームしがらきでの調整で、2着ナムラクレアはチャンピオンヒルズ経由(3着ビクターザウィナー=外国馬)と、外厩が威力を発揮した。

 当然、大阪杯も外厩活用馬を積極的にチョイスすべき。注目はノーザンファームしがらきだ。堀厩舎のタスティエーラを筆頭にメンバー最多5頭がここを活用。マッドクールに続いて2週連続GⅠ勝利を狙っている。

 ハーパーが面白い。昨年オークス後の3か月半の充電はノーザンファーム天栄で英気を養ったもので、レース間においてNFしがらきで2か月以上、調整したのは今回が初めて。トレセン帰厩4日後の3月3日に坂路で4ハロン53・4秒のタイムを出せたのはしがらきでの調整がうまくいった証拠だろう。最終追い切り後には大江助手も「非常にいい動き。いい状態で出走できる」と仕上がりに胸を張った。

 有馬記念では9着に敗れたが正攻法のレースで6着タスティエーラと0秒1差、8着ソールオリエンスとクビ差なら力そのものも十分足りる。21年の勝ち馬レイパパレ(22年2着時もしがらき活用)に続く「NFしがらき」×「牝馬」の大阪杯激走だ。

【大阪杯 出走馬の外厩利用状況】

1枠1番ミッキーゴージャス
ノーザンファームしがらき(滋賀県)1月16日〜3月5日

1枠2番ローシャムパーク
競馬学校(千葉県)23年12月12〜18日→ノーザンファーム天栄(福島県)23年12月18日〜24年2月28日

2枠3番タスティエーラ
ノーザンファームしがらき(滋賀県)1月5日〜2月24日

2枠4番ハヤヤッコ
在厩調整

3枠5番スタニングローズ
ノーザンファームしがらき(滋賀県)23年5月19日〜24年3月5日

3枠6番ジオグリフ
ノーザンファーム天栄(福島県)2月28日〜3月13日

4枠7番ハーパー
ノーザンファームしがらき(滋賀県)23年12月27日〜24年2月29日

4枠8番プラダリア
優楽ステーブル(三重県)2月14日〜3月5日

5枠9番ステラヴェローチェ
在厩調整

5枠10番ソールオリエンス
在厩調整

6枠11番ベラジオオペラ
チャンピオンヒルズ(滋賀県)2月15日〜3月6日

6枠12番キラーアビリティ
競馬学校(千葉県)2月28日〜3月5日→阪神競馬場(兵庫県)3月5日〜

7枠13番ルージュエヴァイユ
山元トレーニングセンター(宮城県)2月14日〜3月5日

7枠14番エピファニー
ノーザンファーム天栄(福島県)2月22日〜3月20日

8枠15番リカンカブール
チャンピオンヒルズ(滋賀県)1月7日〜2月28日

8枠16番カテドラル
ノーザンファームしがらき(滋賀県)2月21日〜3月8日

※2024年 GⅠ馬券圏内を送り込んだ外厩ランキング

【1位】ノーザンファームしがらき=1着1回

【2位】宇治田原優駿ステーブル=2着1回、3着1回

【3位】チャンピオンヒルズ=2着1回

※在厩調整=1着1回
※外国馬=3着1回

著者:東スポ競馬編集部