第35回全日本テコンドー選手権大会が2月25日、代々木第二体育館で開催され、テコンドー茅ヶ崎道場(若松町)所属の選手たちが、個人戦・団体戦で活躍した。

今大会ではコロナ禍で中止となっていた団体戦が復活。神奈川県チームは、同道場に所属する6人が代表として出場し、トゥル(型)とマッソギ(組手)でそれぞれ準優勝を飾った。

神奈川チームのキャプテンを務めた中川友太さん(30)は昨年、世界選手権にも出場した実力者。個人戦はトゥル男子3段の部で優勝したものの、マッソギ男子マイナス58kg級では初戦敗退。「もともと実力が拮抗している階級。相手の対策を上回れなかった」と反省を口にする。

それでも団体戦では大車輪の活躍でチームを決勝に導いた。「若い選手はこの経験を次に繋げてほしい」と話す。

その団体戦マッソギで大活躍したのが平間陽太さん(25)。個人戦はマッソギ男子マイナス64kg級に出場して3位。「個人戦での反省を踏まえて、臨むことが出来た」という団体戦は、上の階級の個人戦チャンピオンを破るなど絶好調で、敢闘賞も受賞した。

「近年は怪我がちで不安も多かったが、身体の調子も良く自分の実力を出し切れた」と笑顔を見せた。

青木一翔さん(24)は、個人戦ではトゥル男子3段の部に出場し初戦敗退。それでも「切り替えて臨むことができた」という団体戦では4試合に出場してチームに貢献した。豊かな才能は誰もが認めるところ。「ゼロからのつもりで練習に取り組みたい」

中村祐月さん(19)はシニアとして初の全日本大会で、団体のトゥル、マッソギに出場。初勝利はお預けとなったが「自分の未熟な部分がわかった」と振り返る。

大原海里さん(27)は団体トゥルに出場。「幼い頃から一緒に練習してきた選手も多くお互いミスをカバーできた。次は個人戦で成績を残したい」と意気込んだ。

滝澤悟さん(33)はマッソギ男子プラス71kg級で3位に入った。「足を止めずに自分の得意のかたちに持ち込むことができた」と話した。

大島さん有終の美

大島寛子さん(35)は出場した個人・団体全種目で優勝し、優秀選手賞にも輝いた。

身長150cm足らずと体格には恵まれていないが、細部まで突き詰めた高い技術で数々の勝利を手にしてきた大島さん。年齢規定の変更で、今大会が最後の全日本となるため入念な準備で臨んだ。苦手のマッソギでは男子とも練習を重ね、本番では綿密な作戦で勝利をたぐりよせた。「最後にいい成績で終わることができて良かった」と笑顔を見せた。