「このメニュー、そこまで有名ではないけど自分は好きだなあ」「定番や看板ではないかもしれないけど、好きな人は結構多いと思うんだよな……」――外食チェーンに足を運ぶと、そう思ってしまうメニューが少なからずあります。店側はどんな思いで開発し、提供しているのでしょうか。

人気外食チェーン店のすごさを「いぶし銀メニュー」から見る連載。今回はケンタッキーフライドチキンの「カーネルクリスピー」を取り上げます。

飲食チェーンには「代名詞」「定番」というべきメニュー以外にも、知られざる企業努力・工夫を凝らされたものが数多く存在します。本連載では、そうした各チェーンで定番に隠れがちながら、根強い人気のある“いぶし銀”のようなメニューを紹介していきます。

「オリジナルチキン」以外のいぶし銀メニューが豊富

今回のテーマは、ケンタッキーフライドチキン(以下、ケンタッキー)の「カーネルクリスピー」です。

ケンタッキーの代名詞といえば、さまざまな部位を楽しめる「オリジナルチキン」でしょう。創業者であるカーネル・サンダースが1940年に完成させた、11種類のハーブ&スパイスを使って若鶏を揚げる調理法は、今もなお受け継がれています。

日本ケンタッキー・フライド・チキンの関口弦司さん(品質保証部研究開発課 課長)は、やはり『ケンタッキーといえば、オリジナルチキン』というお客さまが多いですね」と話します。とはいえ、オリジナルチキン以外にも強力なメニューがいくつもそろっているのがケンタッキーの強みといえるでしょう。